◆徳島が誇る阿波藍の技術
深い青が美しい藍染革製品
阿波藍を使用して手作業で染められた本革
阿波藍染めの本革を使った「AWA AI」の身近なアイテム
日本の伝統色の一つ、藍色。藍染による深い青色を指し、サッカー日本代表のユニフォームをはじめ、さまざまなシーンで取り入れられており、「JAPAN BLUE(ジャパン・ブルー)」としても親しまれています。
藍染の美しい色の理由は、「蒅(すくも)」というタデ科の蓼藍の葉を発酵させてつくる染料。特に、すくもの産地として古くから知られている徳島県産のものは、「阿波藍」として全国の藍染の染織工房――「紺屋(こうや)」から重宝されてきました。ゆえに、徳島県は「藍の源流」と言われ、阿波藍による多種多様な藍染製品が見られます。
中でも今回は、きもの店として100年以上の歴史を持つ株式会社 絹やが手がける「AWA AI(アワアイ)」のレザーアイテムをピックアップ。天然皮革を藍の染液に何度も浸して手染めした藍染革は、使えば使うほど味のある風合いに変化する本革の魅力と、深い色の中の微妙なムラが美しい藍染の魅力が凝縮しています。伝統の藍染の技術に注目するとともに、日本ならでは色をまとったAWA AIの日常使いのアイテムをご紹介しましょう。
◆手間暇かけてつくるすくもが
自然の美しい藍色を生み出す
藍の葉は7月と8月に収穫される
藍染を施した布は色が美しいだけでなく、消臭や防虫にも優れる点から、衣服や生活雑貨などにも用いられてきた歴史があり、日本人にとっては昔も今も身近な存在と言えるでしょう。とはいえ、染料である蒅づくりは容易なものではなく、実際に生地が染め上がるまでには多くの時間と手間暇がかかっています。
藍の種蒔は3月。その後、夏場に刈り取った藍の葉部分を天日でしっかりと乾燥し、「寝床」で秋から2月中旬にかけて、水を打ち混ぜる「切り返し」という作業を何度も繰り返します。その後、藍師の手によって発酵させた蒅は、「かます」という専用袋で全国の紺屋のもとへ。そこからさらに、藍がめに入れて小麦や木灰の灰汁などを加えて発酵させることで、ようやく染めの工程へと入ります。
藍染の染料となる「蒅」
蒅を藍瓶に入れ、発酵させ染液に
液に浸し、空気にさらす作業を繰り返す
AWA AIの藍染革「Kinuya Indigo(絹や インディゴ)」は、天然藍の色素のみを使用し、染液に浸してはさらして色を重ねたもの。浅葱や紺といった濃淡によってはもちろん、微妙なグラデーションによってもそれぞれ表情が異なり、自然の恵みと手仕事の妙を感じさせます。こうして生み出されるAWA AIのレザーアイテム。そのままでも十分に美しい藍色が使い込むにつれて光沢を帯び、自身の手で育てる楽しみを感じさせてくれこと必至です。
染液に浸して染める前の原皮
手作業により色を重ね、美しい藍色に
濃淡や色ムラ一つひとつが味わい深い
◆冴えた藍色がスタイリッシュ!
愛着の湧く藍染革の小物たち
使いこむにつれて風合いが変わるのも楽しみな「AWA AI」のアイテムたち
AWA AIの小物は、財布やカードケース、ペンケースなど、どれもさりげなく日常で使えるものばかり。シンプルなデザインだからこそ革の素材感や藍色が冴え、存在感がある逸品ぞろいです。使えば使うほど革は柔らかく手に馴染み、豊かな風合いに変化する様子は、“経年美化”という表現がぴったり。年々愛着が増し、大切なパートナーになってくれることでしょう。現代の暮らしにマッチするスタイリッシュなアイテムの中に、阿波藍の伝統と藍染の歴史がしっかりと活かされています。
海や空など、青い色になぜか心惹かれるという人は多いはず。AWA AIの本革の質感に調和した吸い込まれるような美しい藍色もまた、見る人を魅了します。
阿波藍の魅力をモダンなスタイルで新しい時代に伝えるAWA AIのレザーアイテム。JAPAN BLUEと称され日本を代表する色を、ライフスタイルに気軽に取り入れてみませんか。藍染のさらなる進化、AWA AIの今後の展開にも期待が募ります。
AWA AI
http://www.japan-ai.jp/
株式会社 絹や
〒770-0831 徳島県徳島市寺島本町西2-35-1
TEL . 088-622-1745
営業 10:00~19:00
定休日 水曜・年末年始
http://www.wa-kinuya.com/