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「徒然なき人生」 でなく 「徒然泣き!人生」

  
 実のところタイトルは、兼好法師の徒然草にちなんで、「徒然なき人生 ~軒昂奉仕を求めて~」 にしようと考えたのですが、編集者が、私の60歳還暦時に刊行した小冊子をみて、「徒然泣き人生」と意識的?にか変換ミスをしてくれたお陰で、結果的にこのほうが私も気に入ってしまいました。
 もうこの年になれば、皆、定年退職後で悠々自適、、、、の生活。ところが相も変わらず、分刻みのスケジュールをこなしながら、出勤前にしかメールチェックできないようになってしまったので、今泣きが入っています。
 
 私の職業は公認会計士・税理士ですが、様々な形で世の中に関わっています。
 公認会計士・税理士で私のようにたくさんの関わり方を同時にしている人は案外少ないのかもしれませんね。ということは複眼的な視点・発想、そしてマルチ感覚での捕らえ方を多少なりともできているのかも知れない、と勝手に解釈しています。
 
 
 私の複眼的な視点について、四つに整理してみます。
まず第一に、35年に及ぶ税理士としての、中小企業経営者側に立った視点。そして中小企業の間接金融の担い手である地域金融機関から見た中小企業への視点は、金融機関監査10年以上の経験の賜物です。そして税理士業務は、私の生活の基盤でもあります。
 
 二番目に、公認会計士監査業務としての視点。会社法や地域金融機関、公益法人、学校法人等の監査、そして、ある地方公共団体の 「包括外部監査責任者」 の立場からは、公会計への関心があります。私が一番時間をとられているのはこの公認会計士監査業務です。
 
 三番目に、大手上場企業の社外役員として公認会計士からの視点。コンプライアンスとかガバナンス(企業統治)とは何ぞやといったことに対する経験上の洞察がこれに関わります。
 ガバナンスを支える社外役員の監視役は株主ですので、総会の召集通知には、我々のような社外取締役や社外監査役の出席回数が開示されています。つまり株式会社制度のガバナンスの最終監視者である株主や、その他ステークホルダーといわれる利害関係者全員が我々を監視しているのです。私も、平均すると出勤の頻度は月3回程度ですが、会議出席の為のスケジュール調整は、他の何よりも勝ります。
 
 四番目、唯一不足しているのは 「会社経営者」 としての視点かもしれませんね。まあこれは 「本業から外れるな」 の意識があるゆえ、自分で本業外の会社経営には手を出していないせいかもしれません。私のような仕事をしていると結構儲け話的な誘いはあり、つい仲間の職業会計人(公認会計士、税理士を称して今後こう呼びます)も手を出して失敗している事例もみかけますね。
 もっとも、有資格者を含めて80人近くを抱える税理士法人の経営はしているし、コンサルティング会社もあるにはあるので、まあ全く会社経営者の視点がないわけではないと言い訳しておきます。
 
 
 こんな私ですから、アンテナの張り方は仕事の性格上、かなり幅広くならざるをえません。ちょっと気を抜くとすぐさま取り残され、仕事ができなくなってしまうんです。
 ですから 「日本経済新聞」 の経済面、政治面等はみな仕事がらみで読まざるをえません(逆に、スポーツ面、社会面等がお留守になり、ちょっとその部分での常識が欠けているのではとの不安感に襲われています)。
 
 
 
 

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