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スポーツ 上原浩治のTrust Pitch! vol.5 全速前進 上原浩治のTrust Pitch! ボストン・レッドソックス投手

スポーツ
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 こんにちは、上原浩治です。
 
 
 
 前回のコラムでは特に何も触れなかったので、みんな驚いたと思うけど、7月30日 にボルチモア・オリオールズからテキサス・レンジャーズへと移籍しました。
 突然の移籍だったので、B-plusの担当・Iさんからもツイッターで 「驚いた」 とコメントをもらいましたが、なにせぼくも驚いているくらいですもん(笑)。
 何に驚くかって、30日にヤンキースとダブルヘッダーの試合があって、2試合目が始まるまでの間に仮眠をとって、起きたら移籍が決まってて、そのまますぐにテキサスに移動したから、引っ越し先を決める暇もなければ荷造りをする時間もないくらい!
 だから今は完全なホテル暮らし。とりあえず今シーズンはずっとホテル暮らしで、引っ越しはシーズンが終わってからですね。
 
 

灼熱のテキサス、慣れない環境

 
 それにしてもテキサスは暑い! 毎年暑い地域みたいですが、地元の人からすると今年は特に酷暑のようで・・・。なにせナイターですら38度、日中になると40度を超えてしまうこともあるので、蒸風呂の中で野球をしているような感じです。
 
 ボルチモアとテキサスは同じ国内でも時差が1時間あるので、環境の変化はかなり大きいですね。野球の面でもチームのやり方はまったく異なるし、オリオールズのやり方に慣れてきたところでの移籍ですから、なかなか適応するのが大変ですよ。
  
 何がツライって、チームメイトのことを全然知らないのがツライかな。同じチームに高校の同級生の元日ハムの建山(義紀)もいますけど、建山はキャンプからずっとチームメイトとコミュニケーションをとってるから、関係ができているというか、チームの輪の中に入っていけるんですよね。でも、言ってみればぼくはまだ転校生なわけで、ちょこんと隅っこで見ているところ(笑)。 日本の中なら言葉が通じるけど、言葉も通じない中での転校生はなかなかハードです(笑)。
 
 

プロセスよりも結果重視

 
 でも、野球をやっていれば、正直、言葉なんていらないとぼくは思っているんです。プロですから結果がすべて。結果を出せば、周りが寄ってきてくれますけど、それが伴わなければ期待はすぐにブーイングに変わる。
 
 ぼくはトレードでレンジャーズに移籍してきて、チームやファンも期待してくれている立場ですから、早く結果を出さなきゃいけない。いまは8月の17連戦が終わった直後だけど、まだ結果らしい結果は出せていないから、まずは結果、結果! 結果を出すことに集中しなきゃいけないと気を引き締めてます。
 
 あと意識するのは、いままでと生活リズムが変わることが調子に影響しないようにしないと。練習時間の長さも、練習が始まる時間も、練習内容も、すべて違いますから。たとえばオリオールズよりもレンジャーズのほうが40分くらい練習開始時間が早いんです。それまでは一日のリズムをきちんと作って、何時に何をやるという習慣とリズムをつかんでいたので、それが狂うといろんなところに影響が出てしまう。
 
 こういうことは自己管理の範疇になるので、誰かに相談をするというものでもないし、だからといって結果が出ない理由にはできません。一般の皆さんなら 「プロセスが大事」 という考え方もありでしょうけど、プロアスリートの場合はプロセスなんて、極端なことを言えば誰も見ていませんからね。プロセスを振り返るのは自己満足にしかならないでしょう? 特に野球は、個人の集まりですからね。
 
 
 
 

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