column.4 学びと工夫
体力維持のためのお昼寝大作戦
変化ということでいえば、アメリカに来てもうひとつ変わったことがありますね。
それは意外に風邪をひきにくくなったこと。日本にいる時よりも食生活に気を遣うことがあって、サプリメントなど計算しながら飲むようになりました。
野球選手は身体が資本ですから、やはり体には気を遣いますね。ぼくとしては、また来年も野球をしたいので、まずは結果が必要。一日一日を無駄にせず、マウンドでは必ず全力投球しないと居場所がなくなります。 だから体力維持に関しては特に気を遣っていて、睡眠時間も8~9時間は確保するようにしているんです。
最近は、だんだん早く目が覚めちゃいますけど・・・ えっ? もういい歳だから!? そんなこと言わんといてください(笑)。
でも、アスリートにとって睡眠はすごく大事なこと。寝ない人は強くなれないんですよ。寝るのも体力いりますからね。
最近、子どもが夜遅くまで起きているという傾向があるでしょう?あれはよくないですね。睡眠時間が少ないと基礎体力がなくなる。大人でも子どもでも、体力がある人はしっかり寝ていますよ。日本では真夏日が続いていると聞きますが、夏場のハードワークをこなすためには、やはり体力維持が何より大事だと思いますね。
実はぼく、去年から15~20分くらいの昼寝を取り入れるようにしています。一度、本当にしんどかったから少し横になってみたら、体調が回復したんですよね。それからは、ホームでゲームがある時には、練習が終わって試合が始まるまでの間にちょっと横になってます。それだけでもかなり調子が違ってきますからね。試してみてください。
一生懸命な人が好き!?
さて、今回もいろいろと書いてきましたが、ありがたいことに読者の皆さんから質問をいただいています。質問が来るということは、コラムの人気が出てきた証拠かな?(笑)ということで、もうコーナー化しちゃいましょう!
皆さんの質問と上原浩治のぶっちゃけ直球勝負、題して「コージ一悶一投!」。記念すべき第一回目の質問は?
「子どもの頃、どんなマンガを読んでいたんですか?」
マンガは昔からいろいろ読んできましたね。『ドカベン』『キャプテン翼』『タッチ』・・・数え上げるとキリがないですね。どうでもいいことかもしれませんけど、『タッチ』の浅倉南のネタを、芸人のいとうあさこさんがやっていましたよね? ぼく、あれ好きなんです(笑)。
それはそうとして、やはり最も読んでいたのは野球漫画かな。ぼくね、マンガの中でも一生懸命がんばってる人が好きなんですよ。何も努力していないのに才能だけで成功するキャラには腹が立つ(笑)。それよりは、必死で練習してレギュラーを取るようなキャラが好きでした。主人公じゃなくても、一生懸命だとつい応援したくなっちゃう。
今、日本では子どもたちは夏休み真っ最中ですよね?せっかくの休みなので、熱中症にならないように気をつけながら、一生懸命になれるものを見つけてほしいですね。
ではまた次回!
執筆者プロフィール
上原浩治 Koji Uehara
ボルチモア・オリオールズ投手
経 歴
大阪府出身(出生は鹿児島県)。東海大学付属仰星高校から大阪体育大学に進学し、大学3年時に日本代表に選出。1997年に出場したインターコンチネンタルカップ決勝では、当時国際大会151連勝中だったキューバから先発勝利をあげ、注目された。ドラフトで読売ジャイアンツに1位指名(逆指名)を受け、1999年に入団。ルーキーイヤーに20勝投手となり、最多勝利、最優秀防御率、最多奪三振、最高勝率の4冠を獲得し、新人王と沢村賞も受賞。翌2000年は肉離れのため登録抹消となるなど、ケガに苦しむシーズンを送るも、2002年に再び17勝をあげ、優秀選手賞を受賞。2004年にはアテネオリンピック野球日本代表に選出され、銅メダル獲得に貢献。2006年のワールド・ベースボール・クラシックでも日本代表のエースとしてチームを優勝に導いた。2009年にボルチモア・オリオールズに入団し、ベテラン投手の一人としてチームを牽引。2011年途中、トレードによりテキサスレンジャースに移籍。
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