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スポーツ 上原浩治のTrust Pitch! vol.4 学びと工夫 上原浩治のTrust Pitch! ボストン・レッドソックス投手

スポーツ
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【編集部より速報!】・・・ 上原投手のテキサスレンジャースへの移籍が急遽決定。次回はそのお話にも迫ります。




こんにちは。ボルチモア・オリオールズの上原浩治です。
 
まずは何より、サッカー女子日本代表の皆さん! ワールドカップ優勝、おめでとうございます。すごい快挙です、本当に!
 
 

スポーツ観戦で学ぶこと

 
 意外かもしれませんが、ぼく、割とスポーツ観戦が好きなんです。野球だけじゃなくて、サッカーやアメフト、ラグビーとかね。中学時代に陸上をやっていた経験があるので陸上も観ますし、水泳も、やっていたらつい見入ってしまうクチ。ゴルフは・・・観戦よりラウンドを回るほうが好きかな、やっぱり(笑)
 何を観るにせよ、やはりスタジアムや競技場で生観戦するのがベストですよ。アメフトだと、スタジアムに10万人くらい集まるでしょう? 観客が自ら雰囲気を盛り上げているのがしっかり伝わってくる。そんな臨場感のある生観戦はいつ観ても迫力があってたまりません!
 
 ただ、どんな競技を観るときも、やはり野球に役立つことを無意識に吸収しようとしているところはありますね。
たとえばサッカー女子日本代表の闘いぶりで思ったこと。誰もが思ったかも知れないけど、体格差が圧倒的に違いましたよね?それでも選手たちはスピードとパスワークを武器に海外の猛者たちと渡り合っていた。自分たちの武器は何なのかをしっかり理解していたんでしょうね、間違いなく。
 
 強みを生かした戦い方を信じて勝つ。これはきっとすごい自信になるんじゃないかな。ぼくが主戦場にしているメジャーリーグでも、似たようなところがあるんですよ。日本人とアメリカ人の体格差はもう歴然としています。だから同じピッチャーでも、パワーではどうしても圧倒されてしまう。そこで「スピードとコントロールでは負けられへんぞ・・・」と思えるかどうか。
 違うスポーツを見ていると、野球へのヒントになることや奮い立たされるような局面に多く出合えますね。
 
 

「知りたい!」が増えていく!?

 
 そこから突っ込んでプロ選手としての知的欲求が高まると、いろんなアスリートのトレーニング方法が知りたくなってくる。
 たとえば、アメフト。
 アメフトのプレーの中にはぼくたちピッチャーと一緒で「投げる」という所作が多いんです。アメリカでは高校でもアメフトのプレーヤー人口が多くて、メジャーのピッチャーもアメフトと野球を両方やってきた人たちばかり。だからか、ボールひとつ投げても肩の筋力が鍛えられていることと、無駄のない投球フォームが身についているせいか、球威がすごいんです。ということは、彼らの投球術を作り上げているトレーニングを見れば何か野球に取り入れられるヒントが見つかるんじゃないか、とかね。
 
 もちろんプロでやっている人はみんなすごいと思っていますから、どこかに学べるところがあるのは間違いない。スポーツに限らず、サラリーマンだって、ぼくにはできない仕事をされているわけですから、リスペクトしてしまいますよね。
 
 

メジャーリーグ流のリスペクト

 
 リスペクトといえば、アメリカでのメジャーリーガーに対する尊敬度はすごいですね。
メジャーリーグでプレーする選手は、完全に「個」なんですよ。たとえば、どれだけ好不調の波があろうと、コーチからの指導はほとんどない。日本だとスランプに陥った選手に手取り足取り・・・という環境がありますよね。しかし、メジャーは「すべて自分で解決してくれ」となる。その厳しい環境に身を置いているぶん、自力で活躍している人は「スゴイ人だね」となるのでしょう。
 
 ちなみにぼくは、どちらかというとメジャーの環境のほうが適しているかも。日本では自分で自分の投球をVTRで見たことがなかったけど、アメリカに来てVTRを見ながら何がダメなのか、どういう練習をするべきなのか、日本にいた時以上に考えるようになりましたからね。
 
 
 
 

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