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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

楽しい旅をバスから演出
心遣いあふれる旅行会社

 
 
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 山下 はい。もちろん、事業として差別化できるポイントを出そうという気持ちもあります。当社のような小規模会社は、大きなバスを何十台も揃えて勝負することはできませんから。他に珍しいところで、オープンカーのポルシェを使ったウエディングレンタカーのサービスも提供しています。
 
さとう それは、どのように利用できるのですか。
 
山下 最近はお二人だけで結婚式をあげられる若いカップルもおられまして、その方たち専用の式場が東京のお台場にあるんです。当社はその式場とタイアップしています。カップルが結婚式を終えたところに当社がポルシェをお届けし、あとはお二人で好きなところに走り去っていただこうと(笑)。 旅行が終われば当社がご自宅まで引き取りに伺います。
 
さとう ハネムーンの間はポルシェオーナーの気分が味わえる、と(笑)。 面白いですね。バリアフリーといいウエディングレンタカーといい、時代のニーズに合わせた、様々な展開を考えていらっしゃいますね。
 
山下 レンタカーは、まだまだ採算ベースには乗りませんが、「面白いな~」 と自画自賛しています(笑)。
 
 

警察官を辞めて旅行業に転職

 
さとう 山下社長は、もともとバスや車がお好きだったのですか?
 
山下 好きでしたね。中学時代から、自宅近くの自動車整備工場で仕事を手伝ったりしていましたから。でも、仕事にしたのは、22歳でなった警察官でした。
 
さとう 警察官! なぜまた、いきなり、お巡りさんだったのですか?
 
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山下 パトカーに乗りたかったから(笑)。 30歳ぐらいまで警察に勤めまして、それから今の事業を始めたのです。
 
さとう 安定した公務員の仕事を辞めて起業するとは、勇気がありますね。不安はありませんでした?
 
山下 不安は考えなかったですね。ただ、旅行業をするとなればバスは安くても1台800万から1千万円、高いものだと4千万、5千万円の値段がします。だからまず小さなバスを用意して、葬儀の送迎の仕事を始めました。しかし既存業者さんの多い業界で食いこみにくかった。そこで次に始めたのが、テレビのロケバスの仕事です。