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スペシャルインタビューSPECIAL INTERVIEW

 

常に目標を持って挑める
仕事に出合えたことが幸せ

 
2015年に女優デビューして以降、数々の話題作に出演し躍進を続けている、石橋静河さん。9月4日に公開される映画『人数の町』では、ヒロインである木村紅子役を務めている。地方で行った撮影については「連帯感が生まれて良かった」と笑顔で語ってくれた石橋さん。インタビューでは、役づくりについての考えなどを通じて、石橋さんが女優業という仕事に対して感じている魅力や楽しさについてもうかがった。
 
 

人によって見え方の違う作品

 
映画『人数の町』は、簡単な労働と引き換えに衣食住が保証される、奇妙な町に住む人々を描いた作品です。私が演じた紅子は、行方不明の妹がその町にいるという情報を聞きつけ、助けに行こうとする役柄。妹を助けて、幸せになってもらわないといけないという思いをテーマに演じました。
 
町に住んでいるのは奇妙な人々ばかりなので、紅子は観てくださる方にとって一番近い目線になると思います。だからこそ、なるべく“普通”でいようと意識しましたね。ただ、実際に撮影現場に行ってみると、町にある建物の雰囲気などがとても不気味でして。自然に、「うわ、気味が悪い」「嫌だなあ」と思うことができました。苦労せずに、町に巻き込まれてしまった紅子の気持ちになれましたね(笑)。
 
観てくださる方には、紅子の変化にも注目してほしいと思います。中村倫也さん演じる蒼山に出会い、さまざまな出来事を経て、一番常識的であったはずの紅子がそうじゃなくなっていくんです。ただ正しいだけの人ではなくなる。役どころとしては、紅子は「蒼山を動かす人」だと思うんです。でも、結果として紅子のほうが変わってしまっている。脚本を読んだときに、「怖いな」と思いました。
 
紅子もそうですし、ほかの登場人物やこの作品自体が、人によって見え方が全然違うと思うので、この映画を観てこういうメッセージを受け取ってほしいというよりは、みなさんの思い思いに解釈して、楽しんでもらえたら良いなと思います。
 
 
 
 
 

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