常に全力投球だからこそ
得られる達成感がある
これまでに連続ドラマ34本を含め、100本以上の主演作品がある、俳優の中村雅俊さん。歌手としても活躍しており、2019年7月には、デビュー45周年記念シングルベストを発売している。1月20日からテレビ東京にて放送されるドラマ、『病院の治しかた~ドクター有原の挑戦~』で銀行の副頭取という役柄を演じる中村さんに、芝居への思いや仕事の取り組み方についてうかがった。
良い縁に恵まれる幸運
俳優としてデビューしてもう45年の月日が経ちました。5年ほど前に、連続ドラマの主演を務めた回数を計算してみたところ、34本だったんです。歌手としてデビューしてから毎年かかさず行っているコンサートは、1500回を超えました。昨年の7月には、デビュー45周年記念シングルベスト『Masatoshi Nakamura 45th Anniversary Single Collection~yes!on the way~』も発売させてもらっています。
こうして、この仕事を続けていられるのは、運が良かったとしか言いようがありません。ドラマに出ないかと声をかけてくださるプロデューサーや、コンサートに足を運んでくれるファンの方々。そういった素敵な縁に恵まれたことは本当にラッキーだと思います。
振り返ってみると、デビューした頃から幸運でした。俺は大学3年生のときに文学座附属演劇研究所に入所しました。そして、その1年後にはテレビドラマの主演としてデビューさせていただいたんです。さらに、そのドラマの中で歌った歌が、10週連続でオリコンチャートの1位を獲得しました。ラッキー以外の何ものでもありませんよね(笑)。
何より幸運だったと思うのは、その後に出演した作品なども、デビュー作と同じ製作陣がそろっていたことです。立場や年齢を気にせずに、思いついたことや変えたほうが良いと思ったことを言える環境でした。その分、「雅俊は本当に芝居が下手だ」とも言われましたけどね(笑)。それくらい気兼ねなくお付き合いできる環境が、俺には合っていたのだと思います。
そういった環境のおかげか、いただいた役のビジュアルに関しても、自分でいろいろ提案するようになりました。デビュー当時は大学生の役を演じることがあり、自分自身のファッションを投影することもありましたね。当時はジーパンとゲタを履いていたんですよ(笑)。ヘアスタイルも、自分で提案しました。