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スペシャルインタビューSPECIAL INTERVIEW

 
岡野さんはおよそ20年という年月を、現役選手として過ごした。長年、第一線で活躍を続けるために必要なものは何なのだろうか。
 
 

サッカーは助け合うスポーツ

 
僕の場合は、大きな怪我がなかったのが幸運でした。あとは、どんどんサッカーが好きになっていったから続けられたんだと思っています。歳を取るにつれて、僕の持ち味であるスピードが発揮できなくなる。「じゃあ、どうやって戦えばいいんだろう」と試行錯誤することも楽しかったんですよ。
 
年齢を重ねると、チームにおける役割も変わります。一度ヴィッセル神戸に移籍し、再び浦和レッズに戻ったとき、僕は選手の中で最年長でした。ベテラン選手として、どうやってみんなのモチベーションを高めようかと考えるのも楽しかったですね。
 
試合に負けると、若い選手がケンカを始めることもあります。そんなときに間に入って、おもしろいことを言って場を和ませる。そういう雰囲気づくりも意識していました。サッカーは決して一人ではできません。みんなで助け合うスポーツなんです。それがサッカーの魅力だと思いますよ。
 
今後の日本サッカー界は、Jリーグがさらに盛り上がっていかないといけません。そのためにも、ガイナーレ鳥取のような地方のクラブチームが頑張る必要があるんです。今はJ2やJ3にいる地方のクラブチームが、いずれJ1のチームに勝てるようになると、サッカー界の底上げにもつながります。それに僕も貢献できたら嬉しいです。日本代表がワールドカップで優勝できる時代をつくりたいですね!
 
 
<インタビュー・文 中野夢菜/写真 Nori>
 
 
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岡野雅行(おかの まさゆき)
1972年生まれ 神奈川県出身
 
1994年、大学を中退し浦和レッズと契約。翌年1月には日本代表メンバーに選出される。1997年に行われたFIFAワールドカップ・アジア最終予選の第3代表決定戦では、ゴールデンゴールを決める。2001年にヴィッセル神戸に移籍。その後、再び浦和レッズに移籍し、J1リーグやアジアチャンピオンズリーグなどで優勝を飾る。香港リーグ1部の天水圍飛馬を経て、ガイナーレ鳥取に移籍。2013年に引退した後は、ガイナーレ鳥取のGMに就任。2017年からは代表取締役GMを務めている。
 
 
 
 
(取材:2019年9月)