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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

発想力をいかした対応で
多彩に活動する運送会社

 

求人に対して業務をつくる、逆転の発想

 
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クリス それにしてもお弁当の配送から始めて、なぜ運送業に関わるさまざまな事業を展開するに至ったのでしょう?
 
玉寄 それぞれの事業を行うに当たって、最適な能力を持っている人材がいたからです。というのも、本格的に軽貨物運送業をスタートする際に運送ドライバーの求人を行ったところ、ありがたいことに多くのご連絡をいただきまして。その中に、ドライバーよりも、ほかの仕事のほうが持ち前の能力をうまく発揮できるのではないかと感じた人材が何人かいたんです。せっかくご縁があって弊社の求人に応募してくれたのに、そのまま不採用とするにはもったいないですからね。そこで、彼らにその能力をいかしてほしいと考え、ドライバー以外で行える運送業に関する業務を次第に増やしていったんですよ。
 
クリス 一つの仕事に対して適正のある人を選ぶのではなく、人の能力に合わせて仕事を用意するというわけですか。まさに発想の逆転ですね!
 
玉寄 ありがとうございます。特に配送コールセンターの業務は、ご年配の方や子育て中の主婦の方、学生さんなど、体力的な問題や時間的な問題などでドライバーとして働くことが難しい方でも働けますからね。ほかにもたくさんの業務がありますので、まずは面接時にその人が働くうえで大切にしたいポイントを聞き、弊社の仕事の中から希望に合う業務を選んでもらうような形をとっています。
 
クリス そのような求人方法が成り立っているとは驚きです! でも、求職者の方がどうしても希望に合う仕事が見つからなかったという場合はどうするのでしょう?
 
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玉寄 そのような場合は協力会社に相談して、仕事をご紹介いただくこともあります。やはり面接で話しただけでは得手不得手や仕事の適正はわからないので、その人とじっくりと向き合いながら見極めていくよう心がけているんです。
 
クリス なぜそこまでスタッフさん一人ひとりに対して親身にサポートしておられるのでしょうか。
 
玉寄 それは、私は人こそが宝だと思っているからです。弊社の求人には、さまざまな事情から“第二の人生”を歩みたいと応募してくださる方も多くいらっしゃいます。そのような方々が安心して働ける場所を提供したいんですよ。それに私自身、コロナ禍の影響によって本来の目標であった飲食店の経営を断念せざるを得ませんでした。その中で、私だけではなく、人はそれぞれ異なる事情を持ちながら働いているのだとあらためて実感したんです。そこで私は、多くの人がなるべく余計な負担を抱えずに働けるよう、現場をコーディネートしていきたいと考えているんですよ。