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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

特性のある子どもたちに
優しく寄り添う支援塾「コスモス」

 

長きにわたって教育の現場で経験を積む

 
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畑山 米澤代表のこれまでのご経歴についてもおうかがいします。もともとは小学校の先生だったそうですね。
 
米澤 はい。大学卒業後に赤字の大学生協の再建に携わったのち、小学校教諭になりました。それから20年近く教員としてのキャリアを積んだ頃、臨時で特別支援学級を受け持つことになりまして。まだ自閉症という言葉も知らなかった時代に、それらの特性を持つ子どもたちと触れ合ったことで、子どもたちを支援するための道に進みたいと思うようになったんです。
 
畑山 その時のご経験が、米澤代表が現在のお仕事に至る原点だったわけですか。
 
米澤 おっしゃる通りです。ただ、やはりそのためには専門的な知識がなければならないと考え、50代の時に特別支援教育士や、臨床発達心理士の資格を取得しました。それから10年ほど特別支援学級の講師として経験を積み、長岡京市の教育委員会で不登校児のカウンセリングなども担当しました。その後、神奈川県にある会社から放課後等デイサービスを立ち上げるために力を貸してほしいとご依頼があり、施設の設立にも携わりました。ほかにも、長崎県佐世保市や東京都国立市などでも系列施設の設立支援を行いましたね。
 
畑山 長年にわたって教育の現場で多くの経験を積まれたんですね。そのうえ、日本各地で放課後等デイサービスの立ち上げにも関わってこられたとは素晴らしいです。やはり施設の立ち上げには、米澤代表の豊富なノウハウが活かされたのではないかと思いますよ。
 
米澤 おかげさまで、施設の運営会社の社長さんから「自閉症に関する講演やセミナーを受講するだけではわからない、実践的なノウハウを得られた」とおっしゃっていただけました。
 
教育現場でのリアルな状況を綴った書籍
教育現場でのリアルな状況を綴った書籍
畑山 お聞きしたところでは、まさにその教育現場での経験や学校教育の現状について綴った書籍『子どもの声、聞いていますか。』『ここにあなたの子どもはいますか。』を出版されているそうですね。
 
米澤 そうなんです。2006年頃から新聞で連載させていただき、書籍化されまして。その後絶版となっていたものの、ありがたいことに多くの方から読んでみたいというご要望をいただいていたんです。それで最近再出版されることになり、たくさんの方から好意的な感想をいただきました。電車の中で読んでいて泣いてしまったという方もいらっしゃいました。しかし、現在の教育現場の状況が、およそ20年前に書いた内容とあまり変わっていないのもまた事実です。だからこそ、これからも理解を広めていく取り組みを進めていきたいと考えています。