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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

障がい者の自立を支える
通過型のグループホーム

 

前向きに頑張る障がい者を応援したい

 
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ベナンでのボランティア活動の様子
クリス 大河原社長は、もともと福祉のお仕事をされていたんですか?
 
大河原 青年海外協力隊としてベナンに派遣される前は、社会福祉士として働いていました。派遣先のベナンでも、日本で言えば市役所の福祉課のようなところで、私はソーシャルワーカーを務めていたんです。
 
クリス ベナンって、多くの日本の人にとってあまり馴染みのない国ですよね。
 
大河原 ええ。外国というより新しい惑星のようでしたね(笑)。生活様式や文化が日本とはまったく異なる国でした。これまでの自分の価値観など、ほとんど通用しなかったんです。働き方も日本とは驚くほどの違いがありましたね。ベナンにいた時は、オフィスワークに限界を感じて街に飛び出し、孤児院に行ったりベルギーが支援している聾学校に行ったりと、さまざまな場所でボランティア活動に取り組みました。特に印象的だったのは聾学校です。日本だと耳の聞こえない子どもしかいないものですが、ベナンでは健常者の子どもも一緒に学び、聴覚障がいの子どもを自然にサポートしているんですよ。
 
クリス 日本ではあまり見られない光景ですね。この国の当たり前が当たり前ではない環境で働かれて、人生観も大きく変わったのではと思います。
 
大河原 ええ、そうですね。私の場合は、協力隊に属しながらも現地である程度自由に活動できたので、おもしろかったです。まるで、フリーランスとして動いている感覚でしたね。その経験こそが、独立を思い立つきっかけになりました。
 
クリス 帰国後にグループホームを立ち上げようと思われた理由を、ぜひ教えてください。
 
大河原 “障がい”が持つネガティブなイメージを変えたいと思ったからです。障がいがある方は、障がいを理由にやりたいことを諦めたり挑戦しなかったりすることが多々あります。それでは、もったいないと思ったんですよ。そこで、何事にも前向きに取り組む、そんな障がい者の方を応援するには、一番近くで関わることができるグループホームが一番良いと考えました。
 
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クリス “できないことに寄り添う”というより、“できないことをできるように応援したい”というのが大河原社長のお考えである、と。
 
大河原 おっしゃる通りです。そういう意味では、ほかのグループホームさんよりも厳しいかもしれません(笑)。
 
クリス 社会に出てから困らないように、ということですね。一見厳しいように見えるけれど、それこそが大河原社長の優しさだと思います。