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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

元バレエダンサーによる
輸入車中心の板金・塗装

 

強い信念と使命感で、急逝した父の跡を継ぐ

 
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石黒 あらためて久保代表のご経歴を教えてください。
 
久保 私は幼少期からモダンバレエを習い初め、大学生までバレエダンサーとして活動していました。当時はバレエの特訓に明け暮れていて、毎日のように踊っていましたね。そして、20歳になり、成人式が始まる直前まで入院していた父親のお見舞いに行きました。ところが、「成人式に行ってくるね」と向かって、3時間後に父が急逝したという連絡を受けまして。とても迷いましたが、父親も楽しみにしていた成人式なのでそのまま出席しました。覚悟を決めた瞬間でしたね。
 
石黒 それは、とてもショッキングな出来事ですね・・・。
 
久保 ええ。本当に突然でしたね。当店は、かねてより自動車板金塗装業をしていた父が独立し、念願かなって開業したものだったんです。それからわずか3年目のことでした。その時、私は父の遺志を継ぎたいと思い、右も左もわからない中でこの事業を承継することにしたんですよ。
 
石黒 それまでずっとバレエ一筋に打ち込んでこられて、非常に大きな決断だったのではないですか?
 
高い技術力と丁寧なサービスを提供
高い技術力と丁寧なサービスを提供
久保 おっしゃる通りです。当然ながらまったく未経験の仕事ですし、バレエと両立できるほど甘くもありません。経営に集中するためには、バレエダンサーとして生きていく道をあきらめざるを得ませんでした。そのため、家族や周囲の人々からは猛反対されまして。それでも私は、どうしても父の遺したこの店を失いたくなかったんです。そこで、父の代から当店で働いてくださっているスタッフのみなさんに相談したところ、「今日からあなたが代表です」と励ましてくださいました。その言葉に勇気をもらった私は、当店の代表となり、およそ2年もの間、自動車の修理や整備、板金・塗装作業などの技術はもちろん、経営についてのノウハウを死に物狂いで学んだんです。その結果、おかげさまで私が代表となってから今年2025年で9年目を向かえることができました。
 
石黒 お父様が経営していた期間をはるかに超えるほどの経験を積んでこられたとは、素晴らしいです。全国で1位にもなったほどのバレエダンサーとしての華々しいキャリアをかなぐり捨ててまでこのお仕事を選んだ決断力も、未経験ながら2年間も必死に勉強なさったという集中力も、本当にすごいと思いますよ。まさに、とてつもない信念と使命感の強さを感じます!