
インタビュアー 鶴久政治(元チェッカーズ)
好岡 そうなんです。10代で大工を目指して職業訓練校に通い、卒業後に地元・広島で10年間、大工として働いていました。その後、当時の趣味だったサーフィンの本場であるオーストラリアに憧れていたことから、渡豪しまして。当初はサーフィンをしながらサーフボードをつくる仕事をしていたものの、だんだんと現地の建築デザインにも興味を持つようになり、建築関係の仕事をするようになったんです。
鶴久 10代から建築の道に入り、オーストラリアでもご経験を積まれたとは、素晴らしいです。日本には木組と呼ばれる伝統工法がありますし、海外でも環境や気候風土に適した材料を使い、伝統の技術を駆使してさまざまな建築物がつくられているのでしょうね。
好岡 私も現地でそう感じました。ホームページで紹介させていただいている螺旋階段やデザインテーブルは、海外の大邸宅仕様です。ただ、私は日本でも住宅の大小にかかわらず、デザイン性の高い家具や階段を取り入れて生活を楽しんでいただきたいと思っているんですよ。
鶴久 そうした思いを胸に、オーストラリアでの技術体験と共に帰国して独立・起業されたと。
好岡 はい。2019年に、知人から新規オープンする東京の店舗の改装を依頼されまして、masaharu designを立ち上げました。その後、継続して仕事をいただけるようになって約5年が経ちますね。

好岡 お客様のご要望に応えるのは当たり前で、私はお客様が求めているものにプラスαの施工やデザインをご提案し、形にしていくことを常々考えています。今後は機会があればスタッフを採用し、ゆくゆくは職人を育成したいですね。
鶴久 お話をうかがい、好岡代表は感性と熱意を大事にされる職人さんだと感じました。通常は設計者さんと職人さんの目線が違うことで作業に影響が出がちなので、一貫してお任せできるのは施主さんもありがたいはず。今後も、この仕事に情熱を注ぎ続けてください!
「仕事を楽しむ」とは‥
現場を暗くしない、させないことを意識しています。ピリピリしたムードが全体に伝わると作業にも影響が出ますし、居心地が悪い現場ではみんな働きたくないですからね(笑)。
(好岡正治)