一息つける住まいを創造
親しみやすい一級建築士
顧客の夢を形にしたいと一念発起して独立

水野 BtoBの仕事はどうしてもビジネスライクな付き合いになりがちですからね。一般のお客さんに喜んでもらいたいとの思いで独立に至ったと。
坂本 そうなんです。設計や現場管理、営業活動など、およそ事務所を経営するにあたって必要なことは前職で経験していましたので、思い切って挑戦してみることにしました。現在では、さまざまな工務店の社長さんと面識を持てるように、そして当事務所を知っていただけるように活動しています。その中で、とある社長さんに地域で信頼される工務店とはどのような特徴があるのか尋ねてみたところ、木を製材して建材にするところから担うことができる、「地産地消ができる工務店」だと教えていただいたんです。

坂本 ええ。世間一般では食材を買うときに、その食材がどこで取れたのか、どんな生産者がつくったかなどを確認する方は多いと思います。しかし、家をつくるときには、そこで使う木材がどこで生産されたものか、どこの工場でカットされたものかを気にする人はほとんどいません。そこで私は、自身が取り扱う材料の仕入れから知る必要があると思ったんです。そして、製材工場や丸太や原木の競りなどにも見学に行きました。そこで木材の競りを行っている会社の社長さんから「命を守る骨組みとなる木材の産地を知らずに安心して住めますか?」と聞かれて、衝撃を受けたんです。
水野 確かに、家をつくる材料の産地も、もっと注目されてもよさそうなものですよね。
坂本 おっしゃる通りです。例えば、海外から輸入したあと、工場で事前に加工された木材を仕入れて建築に使うのは、工期を削減できるというメリットはあります。しかし、湿度の低い乾燥した海外の土地で育った木材を、高温多湿な日本の家屋に用いるのは、あまり適しているとは言えないでしょう。もしかしたら、そのせいで家の耐久性に影響が出てしまうかもしれませんからね。
水野 なるほど、私も建築業に携わる親族を間近に見て育ってきたものの、その発想はありませんでした! まさに目からうろこですよ。