狩野　京都市伏見区に店舗を構えるSHELBY BARBER（シェルビーバーバー）さん。山口代表は、私と同じで野球に打ち込んできたご経歴の持ち主だそうですね。
 
山口　はい、小学生の頃から野球に熱中していまして。大学はセレクションで群馬県の上武大学に進学したものの、素行がいいほうではなく周囲に迷惑ばかりかけていました。それでも、野球部の谷口英規監督は私を見捨てず応援してくれたんです。ある時「お前は手先が器用だから理容師になれ！」とアドバイスをくださって、伊勢崎市にある谷口監督行きつけの理容室で修業を始めました。
 
狩野　恩師からの言葉を胸にこれまで歩まれてきたと。実は、私は群馬県出身で、伊勢崎の美容室に中学の同級生がいるので、もしかすると山口代表を知っているかもしれませんね。その後の進路はいかがでしょう？
 
山口　理容室で働きながら専門学校に通い資格を取った後、ニューヨークに本店がある東京・代官山のサロンへ移り、さらに修業を重ね2年後に同じ代官山で独立したんです。その後2022年に地元へ戻り、竹田駅から徒歩5分の立地に当店を開業しました。ちなみに、屋号は私が大好きなイギリスのドラマの主人公が由来です。政治家に転身した元ギャングが社会を変えようとするお話で、私の憧れの人物なんですよ。
 
狩野　山口代表も、日本の理容業界を変革する野望に燃えていらっしゃるわけですね。
 
山口　おっしゃる通りです。日本の理容師は「見て覚えろ」と言われ酷使されるのに給料は少なく志望者がどんどん減っています。でも、海外では理容師は楽しく働けて稼げる職業なんですよ。もっと自由に、もっとかっこいい業界にすることができれば若い人たちも理容師を志してくれるはず。私は日本の理容業界に革命を起こしたいんです。