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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

時代を先取る事業展開で
製造業界の常識を変える

 

業界全体で需要に対応できる連携づくり

 
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鶴久 幅広い事業展開のために尽力されている櫻井社長。時代の変化と言いますと、新型コロナによって海外輸出も影響を受けていたのではないですか?
 
櫻井 おっしゃる通り、コロナ禍に溶接ロボットの在庫を大量に抱えたことで落ち込みました。しかし、現在は回復の兆しが見えつつあります。ですから、物流用パレットの売り上げも伸長すると読んでいるんです。これからは中国メーカーからの輸入だけでなく国内メーカーの輸出も、コロナ禍以前の勢いを取り戻すことでしょう。
 
鶴久 さまざまな業界が損失を受けましたが、やはり製造業も大変な状況だったのですね。輸出の需要が高まることで、業界全体として盛り上がってほしいです。
 
櫻井 そうですね。私は製造業界全体でネットワークを構築して、あらゆる需要に対応したいと考えているんですよ。価格や納期、生産量など、ご注文の内容や優先順位はお客様によって異なります。だから今後は多くの協力会社と連携して、各社の強みに合わせて仕事を外注できればと思っていますよ。
 
鶴久 仕事を奪い合うのではなく、ほかの会社にも協力してもらう。そうすることで、自社でカバーできる範囲を広げつつ、ネットワーク自体も強みにしていくんですね!
 
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同社が製造するパレット
櫻井 そうです。これまで製造業は、自社工場で生産してお客様に納入するパターンが主流でした。しかし、注文が入り過ぎると別のお客様への納品が後倒しになるなど、自社対応にはやはり限度があります。従来の考え方から脱却し、弊社では難しいご依頼も同業他社に外注してリスクヘッジを行う。そうすることで、弊社がいわば「業界の相談窓口」の役割を果たし、弊社そのものが営業職として確立することを目指しています。
 
鶴久 そのお話は現在の音楽業界にも通じる気がします。昔はシンガーソングライターが一人でレコード会社に作品を送っていました。でも今では私たちのようなベテランと若者が力を合わせて、互いの得意分野を活かすのがクリエイティブの常識になりつつあるんです。結果が出ればみんなで喜びを分かち合えますし、今の時代に合った良いやり方だと実感していますよ。