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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

あおばなの未来を開拓
“草津ブルー”の伝承者

 

「あおばな摘み」で地域とつながる活動を

 
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タージン 独立の経緯をお聞きして、あおばなについてますます興味が湧いてきましたよ! ぜひ、あおばなの特長や事業内容も詳しく教えてください。
 
峯松 もともとあおばなは、草津市周辺でしか栽培されていない植物なんです。花びらにはつやがあり、自然でもっとも美しい青とも言われているんですよ。この透き通るような青色の花びらを加工してつくったのが、食品用青花色素粉末やフリーズドライ青花紙です。食品用青花色素粉末は色素の粒子が小さいため水溶性が高く、水にさっと溶けるのが特長で、唯一の国産原材料の優しい青色着色料として、今後さまざまな製品に活用されることが期待されています。フリーズドライ青花紙は、あおばなを使った伝統工芸品「青花紙」をより少ない工程で製造したもので、主にインクとして利用されているんです。
 
タージン これはすごいです。あおばなの透明感のある青色を生かした製品を次々とつくられているんですね。
 
峯松 そもそも、自然由来の青の色素はとても希少なものなんですよ。青色の色素ですとスピルリナやバタフライピーなどがありますが、海外製がほとんどですので、あおばなはジャパンブルー、草津ブルーとして世界にも可能性を広げられるものだと信じています。また、色素だけでなく工房さんとコラボして、近江瑠璃細工「青の花しずく」というピアスやイヤイングも販売しているんです。乾燥させたあおばなの花びらを何層にも重ね、独自の技術によりレジンで閉じ込めました。他の植物と違い、退色することがないので、瑠璃色が半永久的に持続するんですよ。
 
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タージン はなびらをそのまま閉じ込めたアクセサリーなんですね。宝石のような輝きできれいです。青花製彩さんでは、あおばなの畑も運営されているんですよね?
 
峯松 そうなんです。あおばなは7月頃から毎日咲くのですが、昼頃には萎んでしまううえ、朝には摘み取ってしまうので人目に付かないのが認知度の低さの原因の一つでした。そこで、あおばなをもっと広く知ってもらい、たくさんの方に花を摘む機会を提供したいと思い、ボランティアを募集してあおばな摘み体験をスタートしました。畑に自由に出入りして好きなだけ摘んでいただき、摘んでいただいた分だけ、少ないですが対価もお支払いします。また、一部は持ち帰ることもできますよ。ありがたいことに、子どもたちやお年寄りなど、多くの方に来ていただいています。