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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

制限食から“生源食”へ
栄養士の米粉パン教室

 

手探りで辿り着いた米粉のパン教室

 
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小倉 管理栄養士として食事を管理するだけでも十分健康維持への貢献度は高いのに、さらにその先を目指そうと思われたとは素晴らしいと思います。起業にあたり、当初から具体的なビジョンをお持ちだったのですか?
 
酒井 それが初めは何をしたらいいか検討もつかず、「栄養士 起業」で検索してヒットした方に会いに行きました。その方は料理教室の運営と資格を活かしたコミュニティ活動をされていて、大きなヒントになりましたね。その後、起業の準備期間中に師匠が「アレルギー対応など健康のことを考えたら、米粉を使ってみては」とアドバイスをくれまして。当時はまだ米粉の認知度が低かったこと、もともとパンづくりが好きだったこともあり、レシピを試行錯誤し、パンダフル工房を立ち上げたんです。お客様に支えられ、活動5年目の2022年には法人化も叶いました。
 
小倉 小麦粉を使ったパン教室は昔から多くある中、米粉のパンという新鮮さも目を引いたのでしょう。パンダフル工房について、もう少し詳しくお聞きしたいですね。
 
酒井 卵や乳、小麦といったアレルギー物質となる特定原材料7品目不使用の米粉パン教室の主催、オンラインサロンの開催を主に行っています。講師の育成にも注力していて、必要課題を修了すると認定講師のライセンスを発行しますので、ご自身で教室を開いていただけますよ。忙しい方や遠方にお住まいの方はオンラインでの受講も可能です。また、動画コンテンツも用意していて、米粉の知識やレシピが学べる「こめこるカレッジ」、月額500円で新しいレシピが学べる「グルフリクラブ」も好評ですね。こちらは2024年現在180レシピ以上を公開していて、登録者数は340名を超える人気のコンテンツとなっています。
 
レッスンでさまざまな米粉パンをつくれるように!
レッスンでさまざまな米粉パンをつくれるように!
小倉 管理栄養士である酒井社長が考案したレシピとあれば、体にも優しく安心ですね。近年はアレルギーでお悩みの方が増えていますから、かなり需要がありそうです。
 
酒井 アレルギーを持つお子さんの保護者の方を筆頭に、最近では健康志向からグルテンフリーを取り入れている方も多いですね。米粉は小麦粉と比べ、少量で満腹感が得られ、日本人の体にも合っていて、くせがなく汎用性の高い魅力的な食材。米粉の素晴らしさをより多くの人に知ってもらうため、日々活動に励んでいます。