B+ 仕事を楽しむためのWebマガジン

経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

土を触ってアースする
農業革新に挑む経営者

 

味と栄養にこだわった農作物を栽培

 
glay-s1top.jpg
タージン あらためて、株式会社ニッキーファームさんで栽培されているお野菜について教えてください。
 
仁木 弊社では、ブロッコリーやほうれん草、トウモロコシをメインに栽培しています。ブロッコリーは、「KINGブロッコリー」、ほうれん草は「POWERほうれん草」、トウモロコシは「徳甘姫」という独自のブランティングを行い、いずれも原材料・栽培方法・品種にこだわった付加価値ラインナップです。ブロッコリーは大きくても非常に高品質、ほうれん草はトンネルではなくすべて路地で栽培しているので、雨雪に吹きさらしの状態で育ちます。過酷な環境で育つことで、軸も太くて葉も厚いんですよ。
 
タージン 歯ごたえのあるほうれん草に育つんですね。生のままサラダとしていただいてもおいしそうだ。
 
仁木 タージンさんのおっしゃる通りで、痛みもあるタフな見た目ですが食べると甘くて肉厚なんです。栄養価も高いのも特長ですよ。「KINGブロッコリー」は見た目が特大ブロッコリーなのでインパクト抜群、それでいて高品質なプレミアムブロッコリーです。関東エリアでご好評をいただき、大手スーパーにも卸しているんですよ。これらが冬場の主力品目になりまして、夏は「徳甘姫」というとうもろこしを栽培しています。甘みが強く、粒がぷちぷちとはじけ飛ぶような食感が特長です。安心・安全の担保、そして味と栄養にこだわった農作物を、小規模ではなくある程度大きなボリュームで栽培し販売しています。
 
タージン 仁木社長はお父様の代から続く農産物を引き継ぎつつ、グレードアップさせていらっしゃると。
 
ブロッコリーの茎をチップスにしたお菓子
ブロッコリーの茎をチップスにしたお菓子
仁木 ええ。弊社では食品ロス削減に取り組んでいて、廃棄が多いブロッコリーの茎をチップスにした、サステナブルなお菓子を6月から販売開始予定なんです。タージンさんも、トリュフ味をぜひ試食してみてください。
 
タージン ありがとうございます。いただきます――。一口目はトリュフの香りが効いていて、噛んでいるうちにブロッコリーの味わいが広がります。とてもおいしいですね!
 
仁木 ありがとうございます。トリュフ味はイタリアのトリュフを使用しているんです。サステナブルな健康スナックとして、罪悪感なくお菓子をお召し上がりいただけます。
 
タージン 確かに、ヘルシーで罪悪感がないですね! これはどういったきっかけで生まれたのでしょうか?
 
仁木 こうした新たな取り組みは、農業のイメージを変えるべくスタートしました。というのも、“キツい・汚い・危険”の3Kから、“稼ぐ・効率化・かっこいい”の新3Kの時代にしていきたいんです。それに農業と言えば生産者の経験や長年の勘が必要とされてきました。一方弊社では、それらに頼らずデータに基づいた管理で、誰もが確かな品質を提供できるシステムを構築しています。
 
タージン 素晴らしいです。業界の固定観念にとらわれず、新しい挑戦を続ける姿勢が伝わってきますよ。なんだか農業らしくないですね。
 
仁木 そうおっしゃっていただけるのが一番嬉しいです!