B+ 仕事を楽しむためのWebマガジン

経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

地域社会の信頼を集める
廃棄物収集・運搬会社

 

長きにわたって地域社会との厚い信頼を築く

 
狩野 アクアさんでは当初から、現在のように廃棄物の収集や解体工事といった事業を手がけていたんですか?
 
glay-s1top.jpg
吉津智博会長
吉津(智) そうですね。もともとは私が個人事業主として、解体業や産業廃棄物の収集・運搬など行っていました。当時は、地元地域の旅館や民宿などのお客様と契約し、宿泊施設で出るゴミの収集を手がけていたんです。それから、一般廃棄物の収集・運搬の事業も開始すべく自治体に申請したものの、なかなか許可が下りず、何年も待たされることになりました。そんな中、私が許可を得られるよう、お客様であった旅館や民宿のみなさんが自治体への嘆願書を書いてくださったんです。そのおかげもあって、一般廃棄物収集運搬業も行えるようになったんですよ。
 
狩野 多くのお客さんからの支持を集めるほど、厚い信頼を得ていたわけですね。
 
吉津(智) はい。地域の方々には、本当に感謝しています。その後、同業の会社が経営難に陥り、その経営者の方から同社の売却を持ちかけられたんです。そこで私は弊社との合併を進めたところ、その会社が莫大な負債を抱えていたことがわかりまして。当初は大きな不安を感じたものの、私はピンチな時ほどチャンスも巡ってくるものだと前向きにとらえ、事業を続けてきました。
 
狩野 すごいチャレンジ精神ですね。吉津社長もその当時からお父様のもとでお仕事されていたんですか?
 
吉津(亮) そうですね。私はもともと保険業界で仕事をしていたんです。当初は父の会社を継ぐつもりもなかったものの、父がせっかく築き上げてきた会社を終わらせるわけにはいかないと思い、弊社に転職を決めたんですよ。
 
glay-s1top.jpg
狩野 会社の危機をどうにかしたいと、それまでとまったく異なる業界に飛び込んだとはお父様に負けず劣らずのチャレンジ精神だと思います! それからどうなさったのか、ぜひ教えてください。
 
吉津(亮) まずは地域の方々に私の顔を覚えていただくため、近隣の飲食店を回って営業活動を行いました。そしてこの仕事のノウハウを得るために、自らトラックに乗り込んで収集・運搬作業も行ったんです。同時に従業員の待遇の改善や、人事評価制度を整備したり、福利厚生を充実させたりといった社内の人事改革にも乗り出しました。その結果、地域の方々に支えられながら、経営の危機を乗り越えることができたんです。
 
狩野 吉津会長が地域の人々との信頼関係を築いて経営地盤を固めていたところに、吉津社長が改革という新しい風を呼び込んだことで、会社もうまく軌道に乗ったというわけですね。