樋口（克）　また、店の中に、子どもたちがお買い物体験のできる駄菓子コーナーを設けたこともありますよ。
 
濱中　おもしろい取り組みですね。実際に働く体験をして社会勉強をするだけでなく、生徒さんたちが自身のアイデアを形とし、それを提供することでお客さんのリアルな反応を感じられるのは、とても良い経験になると思います。
 
樋口（美）　今も、堺の街のために何かしたいと考えています。店を経営するうえで心がけているのが、スタッフ全員でお客様を笑顔にする姿勢です。おいしい餃子と居心地の良い時間を提供し、笑顔で帰っていただきたい――。至ってシンプルなコンセプトですが、とても大事にしています。
 
樋口（克）　そのためには、私たち店側もいきいきと働く必要があります。当店は、堅苦しい接客マニュアルを設けていません。スタッフには、「やりやすい方法でお客様を笑顔にしてほしい」と伝えています。
 
濱中　不機嫌な顔の人がいると、その空気が周りに伝わってしまいますから、お店に立つスタッフさん自身も笑顔でいることも大切ですよね。これまでご夫婦二人三脚で歩んで来られて、支え合っているからこそお二人の思いが形になっていると感じます。