畑山　人材育成について、サポート体制や南社長のお考えをお聞かせください。
 
南　今、現場で働いてくれている従業員の約半数がベトナムからの技能実習生です。最近ベトナムを訪れて実習生のご家庭にうかがった際、彼らは想像を超えるほどの大きな期待を背負って日本に来ていることを肌で感じました。今後も活躍を後押ししていくつもりです。ただ、技能実習制度の趣旨を考えると、人手不足の根本的な解決になっていないのも事実です。そのため、金属加工業で働いてくれている社員の社会的地位を向上させるべく、先頭に立って対処していく必要があると考えています。
 
畑山　技能実習は本来、途上国への技術移転のための仕組みですよね。
 
南　そうですね。私にとって従業員は家族同然の存在ですから、若い世代の人に技術を継承するのに国籍はあまり関係ないと考えています。むしろ外国の方とのコミュニケーションを楽しむくらいの気持ちで接したほうが、グローバル時代の働き方であるとも思うので、弊社で働いてくれた方が海外で大いに活躍してくれることを期待しています。
 
畑山　それでは、御社の魅力についても教えてください。
 
南　例えば、資格取得を応援しています。弊社には県の元溶接アドバイザーをはじめ、溶接関連の有資格者が多数在籍していますし、幅広いご要望に柔軟に対応できる各分野のエキスパートが揃っています。毎日の仕事から学べることも多く、キャリアを高められるので、自己実現や社会貢献を実感できる舞台としてはなかなかのものだと自負しています。
 
畑山　それは働きがいが大きそうです。経営に関して、南社長の発想はどんなところから生まれているのでしょうか？