大工の仕事は飽きがこないからおもしろい。株式会社福田工務店の福田康輔代表取締役は、迷うことなく声高に語ってくれた。現場によってまったく異なる工事を手がけ、顧客が依頼してきた背景を随時読み解きながら最高の施工を行い、地域との信頼関係を構築。“挑戦”を人生のテーマとしながら、ストイックに歩み続ける福田社長は、人手不足の業界に懸念も示し、職業訓練校の講師としても活躍の場を広げている。
父子の親子鷹で福田工務店を設立
福田 確かに一般の方には新鮮かもしれませんね。私たち職人は次から次に現場を転々としていくので、飽きがこないのも仕事の魅力の一つです。
八重樫 なるほど。福田社長は大工職人さんとしては若い印象を受けます。今、おいくつですか?
福田 今年2023年で31歳になります。確かに、業界的には若い部類に入りますね。私の父が大工職人だったことから私も同じ道を目指し、建築科のある高校に進学しました。卒業後7年ほど大工職人としての経験を積み、個人事業主を経て、昨年2022年に父と共に法人化したんです。
八重樫 お父様とは別に個人事業主として技術を上げてから、協力体制をつくり、満を持して親子で法人化されたと。若いと言っても、人生の半分くらいは建築に携わってきたわけだ。
福田 はい、そうなりますね。中学生くらいから手伝いもしていたので建築一筋です!