鎮西　「私のような思いを味わう子どもたちをつくってはいけない」という言葉が心に響きました。私の身勝手なイメージとしては、税理士の方は職業柄、事務的な人が多いのかなって思っていたんです。でも植原代表の言葉には、すごく血が通っています。事業再生という難しいことにあえて取り組む姿勢も、素晴らしいと感じました。
 
植原　ありがとうございます。経営者や従業員、そのご家族に不幸な思いをさせないためなら、耳が痛くなるような指摘も辞しません。経営者の方の中には、今の苦境を社員や取引先のせいにする方もいます。その際は「今の苦境をつくったのは社長、あなたの判断の積み重ねの結果ですよ」としっかりと伝えているんです。
 
鎮西　それだけ植原代表も真剣に相手に向き合っているということですね。そこまでズバッと切り込まれると、経営者の方も目が覚めるんじゃないですか？
 
植原　おっしゃる通りで、経営者の方の目が曇ったままでは、「融資を受けられたから満足」など、その場しのぎの対策で終わってしまい、問題の本質はそのままになってしまいます。そうではなく、「何が問題で、何を解決すべきなのか」ということを経営者自身に気付いていただくことが大切です。「会社を立て直すんだ」という経営者の本気の思いが、従業員に安心感を与え、組織で一体感のある取り組みにつながるんですよ。
 
鎮西　お話をうかがって、植原代表はクライアントの会社の一員になって考えておられるんだなと感じました。目線がとてもフラットですよね。