10年余の実務経験を足場に独立開業の道へ
小宮山 最初は、税務より経理の仕事などに近いところから入りました。企業の経理部門にいた父から「今度、業務ごとアウトソーシングするからやってみないか」と勧められまして。
水野 税理士資格を目指すとか税理士事務所で修業するより前に、経理の実務に触れることになったんですね。そこから税理士の道へと舵を切ったのは、どのようなお考えがあったのでしょう。
小宮山 父の仕事に協力していただいていた税理士さんに影響された部分が大きいですね。その方の税理士法人の仕事に何度か駆り出されるうちに、税理士業務に興味が湧いてきたんです。そこで、3年ほど経って父が退職したのを機に正式にその税理士法人の一員になりました。
水野 そうでしたか。独立は早くから意識されていたんですか?
小宮山 いえ、当初はまったく。最初に入った税理士法人の先生は今の私のすべてをつくってくださった師匠とも呼べる方で、自分は師匠を支える2番手が向いていると思っていたんですよ。でも、最後に勤めた税理士事務所でさらに経験を積むうちに、独立しないのは単に自分の可能性を閉じているだけなのではと考えるようになりました。そして、せっかくの人生だから思い切ってやってみよう、もし失敗したら元に戻ってやり直せばいい、と思い切って独立を決意したんです。