地域の住みよい暮らしを
建設の仕事で支える
守り通すべき伝統と私だからできる仕事
小林 守っているのは、仕事に対する姿勢ですね。父自身、とても職人気質で、どんな小さな仕事にも手を抜きませんでした。だから私たちも、仕事を規模で区別せず、お客様の小さなお困りごとにも真摯にお応えします。
川上 そこが小林土建工業さんの伝統なのですね。伝統って一朝一夕で築けるものではないから、代替わりしてもしっかりと守り通せたことは、とても価値あることだと思います。
小林 私に代替わりした際、もともと働いていた従業員さんたちが、みんな会社に残ってくれたんです。現在は多くの方が引退されているものの、屋号だけでなく、姿勢や心まで継承できたのは、その方々のおかげだと深く感謝しています。もちろん、父を知る方々が引退されてもなお、仕事への姿勢を、きっちりと守り抜けているのは、現在の従業員さんたちの頑張りがあるからです。また、父の代からのお客様にも苦しい時代からよく助けていただきました。
川上 先代は会社と従業員さん、そしてお客さんを残してくださった。それを守りたいと思う小林社長のお気持ち、とても理解できます。では、変わったところにはどんなものがありますか？
重機などのメンテナンスも小林社長が行う
川上 すごく家族的な雰囲気ですね（笑）。やはり女性として、気配りに長けた小林社長のお人柄がそうさせるんでしょうね。
小林 私自身、職人としての力量は父と比較になりませんから、自分なりの代表でいたいと考えています。それが、川上さんがおっしゃってくれたような気配りだと思うんです。私は会社の責任者であり黒子役だと意識しながら、例えば重機やトラックのメンテナンスや従業員さんの体調管理など、自分にできる限りのことをするようにしています。
川上 「人のためにできる限りをする」という会社の伝統は、小林社長の経営者としての哲学とも共通しているんですね。
