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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

顧客目線と現場主義で
未来を見据えた家づくり

 
 
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三浦 大学を卒業されてからは、どんな経緯で今に至るんですか?
 
池野 実は、卒業時は就職活動をしませんでした(笑)。在学中に設計事務所でアルバイトをしていた頃からもう、早く仕事を覚えて独立したいと思っていましたからね。その後は就職しましたが、その事務所がまた、かなりユニークなところで、会社の中にボクシングジムがあるんですよ。仕事も、住宅の中にバスケットボールのコートをつくったり、古民家を再生したり、変わった案件が多かったですね。
 
三浦 そうやって幅広い案件に携わった経験が、今も池野代表の力になっているんでしょうね。独立して鶴ヶ島に事務所を構えたのは、地元への愛着からでしょうか。
 
池野 そうですね。東京で起業する選択肢もありましたが、やはり、鶴ヶ島でも建築の仕事ができるんだ! というところを示したかったんです。
 
三浦 今は地方にいても、インターネットで東京の建築士に仕事を頼むことができます。でも、地元のことをよく知っているのは、やっぱり地元の建築士さんですよね。
 
池野 そう思います。それに建築士だけでなく、地方にはいい大工さんもたくさんいるんですよ。そういう人たちと直接、打ち合わせをしながら家づくりをするほうが、私の性格には合っていますしね。でも、都内の方でもご興味を持っていただけたらどんどんお声がけください。実際に都内でもたくさん手がけておりますから。
 
 

デメリットも余さず説明する誠実姿勢

 
三浦 せっかくなので、池野代表が手がけた家の写真を拝見させてください。・・・この木造住宅は、コンセプトが「光土間の家」か。開放感のあるガラス張りの窓が見事ですね!
 
池野 この家は、敷地が住宅に囲まれていたので中央を吹き抜けにして、コミュニティー空間とプライベート空間を分割。上部吹抜から光と風を取り込めるよう設計しました。室内はガラスを多用して広がり感を最大限に確保しつつ、無駄な空間はなくしました。ただし外はテラスに向け開放しているだけなので、プライバシーは保たれています。
 
三浦 階段が壁から突き出していて、手すりがないのでスッキリしています。これ、もちろん、人が歩いても大丈夫なんですよね(笑)。
 
池野 25mm厚の鉄板をコンクリートの壁に差し込んで強度を保っている階段なので、大丈夫ですよ(笑)。
 
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「光土間の家」バルコンから室内を望む。開放感が特筆もの
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施工例の写真はiPadに。どこでも持ち運んで見せられる