◆日本の発酵食品に欠かせない
糀の魅力にスポットを当てる
糀の菌糸をまとった米は白い花のよう
2020年に入り、健康のありがたさが身に染みる日々。健やかに過ごすため、食生活を見直す大きな機会にもなりました。そんな中で、あらためて日本食の良さに気付いた人もいるでしょう。近年、世界から「健康長寿食」としても注目を集めている日本食には、味噌やぬか漬けなど、腸内環境を整えることで免疫力をアップさせると言われる発酵食品も豊富に含まれています。
こうした日本伝統の発酵食品の多くをつくるうえで欠かせないものが、「糀」です。糀とは、蒸した米に麹菌を繁殖させたもので、消化・吸収を助ける酵素や必須アミノ酸、ビタミンが豊富。糀だけでつくられた甘酒は砂糖不使用にも関わらず濃厚な甘みがあるほか、栄養価の高さから、古くから「飲む点滴」と重宝されてきました。
2009年、こうした糀の魅力に注目し、より広く現代に伝えたいという思いから生まれたのが、新潟県・古町で甘酒「糀ドリンク」などを販売する糀専門店「古町糀製造所」です。今回は、発酵や糀の文化、その魅力を発信する古町糀製造所に注目しました。
◆米どころ・酒どころの新潟の商店街から
糀の伝統と魅力を全国に発信
閉まっているときも美しい佇まいをテーマに木の引き戸を採用
古町糀製造所が本店を構えるのは、新潟市・上古町商店街の一角。創業者はもともと東京・銀座でおむすび店を営んでおり、その素材選定のために訪ねた蔵で、酒粕に砂糖を加えたものとは異なる、糀のみで甘さを引き出した甘酒のおいしさに驚き、糀の素晴らしさに着目したと言います。
その後、寂しくなった商店街を盛り上げるべく、新潟の米を使った事業を興してほしいという相談を受けた縁で、古町糀製造所は糀の甘酒専門店としてスタートしました。当時はまだ現在ほど甘酒の一般的なイメージが良くなかった中、古町糀製造所はモダンなデザイン表現により、その名を全国区に。糀ブームの一端を担う存在となったのです。
木の引き戸を採用し、「閉じているときも、美しい」ことを意識したという本店の佇まい。壁には「こへぎ」という糀を仕込む際に用いる道具をあしらい、糀の世界観を表現しています。和の趣を感じさせる洗練されたデザインは、商店街のイメージチェンジにも大きく影響を与えていると言えるでしょう。店舗ではショッピングが楽しめるほか、糀ドリンクなどのテイクアウトも可能。周辺散策の小休憩にも、ぴったりなスポットとなっています。
内装の木材は、糀づくりに欠かせない「こへぎ」を使用
糀ドリンクや、ほぼお米でできた「糀ジェラート」など販売
◆体に優しくおいしい!
種類豊富な糀ドリンク
自然な甘さのプレーン糀ドリンクは定番商品!
古町糀製造所には糀の調味料などさまざまな商品がある中でも、やはり気になるのは甘酒――糀ドリンクでしょう。甘酒は冒頭で述べたとおり滋養に富み、美容と健康維持にぴったり。古町糀製造所の糀ドリンクは、ノンアルコールなのはもちろん、お米と米糀だけでつくった保存料不使用の商品のため、年齢を問わず安心して飲むことができます。
プレーンの糀ドリンクはストレートでもさらっと飲みやすく、自然の優しい甘さが病みつきに。夏はアイス、冬はホット、さらに牛乳や豆乳、フルーツジュースなどとも相性がいいので、さまざまなアレンジが楽しめそう。また、プレーン以外に、高知県産生姜のしぼり汁を加えた「神社エール」はじめ、春には木苺や薔薇、桜、夏には梅、桃、さらに秋はほうじ茶、モンブラン、冬は柚子、しることいった限定商品が登場するなど、味のバリエーションが豊富なのも古町糀製造所の糀ドリンクの大きな魅力の一つです。味に飽きることなく、毎日の手軽な栄養補給として続けられることでしょう。
国産桃果汁を加えた夏季限定の糀白桃
夏季限定、清涼感たっぷり夏糀トマト
冬至の時期に登場する糀柚子(一陽来福)
体に優しく、おいしい古町糀製造所の糀ドリンク。これから暑さが増すと、夏バテによる食欲不振が心配という人にもおすすめです。商品はいずれも、店頭販売だけでなくお取り寄せが可能。自身や家族の健やかな毎日のため、ぜひ食生活に糀の力を取り入れてみてください。
古町糀製造所
古町本店
〒951-8063 新潟県新潟市中央区古町通二番町533番地
TEL 025-228-6570
営業 10:00~17:00
定休日 火曜日
http://www.furumachi-kouji.com/
ネットショップ
https://furumachi-kouji.net/