◆レトロモダンな
大人向けの博物館
知りたいことはインターネットを開けば何でも知れてしまう時代にあって、わざわざ時間を割いて博物館へ行く、という方は少ないのではないでしょうか。そんな方にこそ、気軽に訪れてみてほしい博物館があります。それがJPタワー学術文化総合ミュージアム「インターメディアテク」です。
東京駅の真向かいに位置する商業施設、「KITTE」の中にあるインターメディアテクは、日本郵便株式会社と東京大学総合研究博物館が協働で運営を行っている施設。「学術の普及と啓蒙を通じ、社会へ貢献すること」を目的として、館内では東京大学が1877年の開学から蓄積してきた、学術標本や研究資料などが無料で公開されています。
展示スペースは、歴史的建築物として知られていた、5階建ての旧・東京中央郵便局舎の2・3階部分を使用。そのため、エントランスから展示スぺースに至るまで、館内にはどこかノスタルジックな雰囲気が漂います。いっぽうで現代に開かれた博物館として、洗練されたモダンな要素が内装デザインの随所から感じられるのも大きな魅力。これは古い建物を「ReDESIGN+(リデザイン)」し、新しいミュージアムへと生まれ変わらせようというコンセプトに基づくものです。また、19世紀の様式と21世紀のデザインを融合することも1つのテーマとしており、その意識は2階展示室のダークブラウンを基調とした、重厚な内装にも表れています。
◆時を超えた異空間で
生き物たちの息吹を体感
2階の常設展示室には他にも、絶滅した巨大鳥、エピオルニスの骨格標本や、なんとエジプト神官のミイラまで展示されています。そんな珍しい展示の数々は、見る人を飽きさせません。さらに室内には、色とりどりの鉱石や昆虫の標本が多数並んでおり、生き物や自然物の美しさをじっくりと堪能することができます。
それら標本の展示に使われているケースやキャビネットは、東京大学でかつて実際に使われていたもの。歴史を感じさせる調度品に収まった標本は、重厚な内装と相まって、まるで過去へタイムスリップしたかのような感覚を与えてくれます。
◆展示からショップまで
知的好奇心が満たされる場所
展示を見た後は、ぜひ3階にある「IMTブティック」にも足を運んでみてください。ここでは展示にまつわる様々なグッズが販売されている他、東京大学の研究成果から生まれたサプリメントやお酒などの商品に、オフィシャルグッズも販売。珍しいラインナップに、展示を見ていた時と同様、心が踊ります。
インターメディアテクでは、常設展示の他に特別展示も開催しており、現在は明治から昭和初期の医家たちの肖像画が並ぶ、『医家の風貌』が開催中。
時を忘れて多種多様な展示品と対峙できる、不思議な空気をまとったミュージアム、インターメディアテク。大人になった今こそ、非日常的な知的体験をしてみるのはいかがでしょうか?
JPタワー学術文化総合ミュージアム インターメディアテク
〒100-7003 東京都千代田区丸の内2-7-2 KITTE2・3F
TEL 03-5777-8600
開館時間 11:00~18:00(金・土は~20:00)、入館は閉館時間の 30 分前まで
休館日 月曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始、その他館が定める日
http://www.intermediatheque.jp