石黒　優れた師匠の存在だけでなく松本院長の努力があってこそ、今があるんだと思います。現在は不妊治療に特化した施術をしてらっしゃいますよね。
 
松本　ええ、開業当時は不妊専門ではなかったのですが、あるとき、不妊に悩む女性が驚くほど多いことに気付いたんです。現代は昔のように専業主婦がほとんどという社会ではなくなり、女性も仕事を持ち男性並みに働くようになりました。しかも、帰宅後は家事までこなさなければならない。もちろん男性も残業ばかりで疲れ切っている方も多い。これでは夫婦生活をする気にならず妊娠もできないという夫婦が増えても仕方がないことだと思います。
 
石黒　そもそも結婚する年齢がどんどん高くなっていますしね。
 
松本　そうなんです。晩婚化が進み、40歳過ぎの初婚で子どもを授かるかどうか不安だという方も当院にたくさんお見えになっています。ただ、妊娠を望むご夫婦を支えるには日々の生活から改善を指導する必要があります。そこで私は不妊治療の専門家としての道を歩み始めました。
 
石黒　たくさんのご夫婦が悩まれている様を目の当たりにし、ご自身の使命感に火が付いたわけですね。ところで、不妊は男女とも体質の問題が大きいのではないでしょうか。