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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

遺族の思いに寄り添う
手厚い支援の葬儀会社

 

火葬場で培った知識と経験で価格を抑える

 
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宮地 先ほど葬儀費用が支払えないご家庭が増えているとおっしゃっていましたよね。例えば互助会制度などを利用して、費用をまかなうことはできないのでしょうか?
 
吉田 実は互助会を利用しても、かけ金だけでは足りず追加費用がかかってしまうこともあるんです。ですから、弊社ではあまりおすすめしていないんですよ。
 
宮地 なるほど。それは葬祭業界の事情に詳しい方でなければ、一般の人にはわからないですよね。吉田社長がこの業界でお仕事なさる前はどのようなご経験を積んで来られたのか気になります。ぜひ教えてください。
 
吉田 私はもともとトラックやバスなどの大型車両のドライバーとして働いていました。その中で、葬儀に参列する方の送迎バスを担当する機会が多くあったんです。しばらくして行政が運営する火葬場の組合職員を募集しているという話を聞きまして。そこで葬儀費用に対しての疑問を持っていたことや、送迎バスのドライバーを通じて葬祭業界に興味を抱いたこともあって、20代の頃に転職したんです。そして火葬場での業務を通じて葬祭業界に関するさまざまな事情や状況を把握したことから、独立してこの会社を設立しました。ですから、業界歴としては40年ほどになりますね。
 
宮地 40年ものご経験を持つ大ベテランなんですね。ところで、吉田社長が勤めておられた火葬場は民営ではなかったんですか。
 
吉田 ええ。埼玉県では公営の火葬場が多く、市町村や消防が一部事務組合をつくって運営しているんです。ですから、組合管内の方であれば火葬料金は1万円ほどで利用することができるんですよ。
 
宮地 いつか必ずお世話になることですから、公営で費用を抑えながらお弔いが上げられることは住民の方にとってはとてもありがたいでしょうね。
 
吉田 ちなみに弊社では、東京都など県外の行政機関からの火葬のご依頼も受け入れております。というのも、先ほど言ったように、近年では費用の問題からご葬儀を上げられないご家庭も増えてきています。その場合、葬祭扶助という制度があり、自治体の補助を受けて直葬を行うことができます。しかし、東京都では公営の火葬場が少なく、自治体の予算も限られているため、なるべく低価格で火葬ができる葬儀社を探して弊社にご相談いただくケースが多いんです。
 
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宮地 お金に余裕がない方でも、最後のお別れができるようなセーフティネットがあるのですね。ちなみに、いわゆる孤独死のような、ご親族と連絡がつかない場合はどのようにお弔いされるのでしょうか。
 
吉田 基本的には亡くなった場所の最寄りの市役所が管轄となります。路上で亡くなられた場合も同様です。お骨を引き取る方がおられない場合は、永代供養という形で弔っておりますよ。
 
宮地 生活に困窮されている方や、身寄りのない方の葬儀も手厚くサポートなさっておられるのは、社会貢献につながっているように思います。