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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

伝統建築を継承する匠
300年住宅で社会貢献

 

先代は「匠の国・岐阜県伝統建築家」認定者

 
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畑山 それでは、あらためて大恵さんのこれまでの歩みを教えてください。
 
安藤 弊社は現会長であり、私の父である安藤桂次がスタートさせた会社です。先代は中学卒業後に名古屋で大工修行を行い、ここ地元の多治見市に戻り、開業した流れになります。
 
畑山 時代を考えると、丁稚奉公のような印象を受けます。まさに大工道一筋といった気概を感じますね。
 
安藤 その通りだと思います。実際に先代は2000年、「匠の国・岐阜県伝統建築家」にも認定された、数少ない伝統建築を継承している大工職人の一人なんです。
 
畑山 それは素晴らしい! 代替わりはいつ頃に?
 
安藤 2014年です。2005年に会社を法人化してから私が社長となり、父が会長に就任しました。
 
畑山 会社を法人化させることで組織力も強固になったのでしょう。スタッフは何名くらいですか?
 
安藤 コロナ禍の影響もあって、今は少なくなりましたね。少数精鋭のスタイルで運営していまして、私と父、それから修業6年目スタッフの3人体制です。
 
畑山 6年目で修業中なんですか!
 
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安藤 大工は生涯修業と言われる職業でもあります。伝統的な工法だと、一人前まで最低10年は見てもらわないとですね(笑)。
 
畑山 思っていたよりも長い道のりです。安藤社長と先代は、大工職人の父子鷹の関係性ですよね。一緒に働いてみていかがですか?
 
安藤 大変です。何度も心は折れかけました(笑)。例えば、今はありませんが駆け出しの頃の床板を張っていく作業では、少しでも傷が入れば全部を剝がして最初からやり直しになったものです(笑)。
 
畑山 研磨による修正ではないのですね! そういった安藤会長の職人としてのプライドとスタイルがあるからこそ、お客さんからの紹介が絶えないのだと思います。
 
安藤 ありがとうございます。父の功績は大きいですよ。木造住宅一筋、高い技術力を武器にこれまでやってきました。今後もこれまで同様に、お客様の納得いく満足度の高い住宅建築を提供していけるよう尽力していきます。