10年の修業を経て地元・橋本に開業
榮林 私は小学校から高校までサッカーに打ち込んでいました。進路を考えるようになったとき、姉に相談したところ「ケーキをつくってみれば?」と助言をもらいまして。ずっとサッカー少年だったので、正直、お菓子がとりわけ好きなわけでもなかったこともあって、一度もつくったこともないまま辻学園調理・製菓専門学校に入学したんです。
山田 これは驚きましたね。お菓子への興味も経験もまったくゼロからのスタートだったと!
榮林 そうなんです。当初はそこまでパティシエの仕事にも魅力を感じていなかったのですが、専門学校在学中に、今の師匠にあたる方と出会ったんです。その方は若くして自分のお店を構えておられて、かっこいいなと憧れの気持ちを抱きました。それで、専門学校卒業後はその方のパティスリーに就職したんです。
山田 そこからスイーツの道にのめりこんでいかれたのですね。
榮林 はい。修業先の店舗では技術だけではなく、礼儀や気遣い、あいさつを重んじるなど人間力も鍛えてもらいました。その中で次第にケーキづくりにやりがいを感じるようになり、「パティシエとして頑張っていこう」とあらためて決意し、10年の修業を経て2020年に独立開業しました。