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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

患者の思いに寄り添って 
心を癒すクリニック

 

ブラックボックスを減らすために

 
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NPO法人ここからネットのメンバーと
川﨑 メンタルに不調をきたす人は、自己との対話が苦手な人が多いように思います。自分をつい責めてしまう。
 
鹿島 ええ。自分を責めるのはよくないですね。「自分はよく頑張った」と評価して、自分に感謝することが大切です。そうそう、当院では、このようなカードを患者さんにお渡ししているんですよ。
 
川﨑 可愛いカードですね。「私は乗り越えてきた」「自分のペースでやればいい」など、素敵な言葉が書いてあります。
 
鹿島 カード療法と言います。シンプルな治療法ですが、元気になれる言葉を会話の中でかけるだけでなく、目に見える形で手渡すことで高い効果が得られます。
 
川﨑 こちらに大勢の患者さんが来院される理由がわかってきた気がします。
 
鹿島 私は今、1日あたり50人から60人ほどの患者さんを診察しています。1日が終わる頃にはクタクタですが、最後まで気は抜けません。なぜなら、決して大げさではなく、患者さんは人生をかけて命がけで来院されていますからね。私もその思いには、本気でお応えしなければなりません。
 
川﨑 薬を出して終わりという医院とは、明らかに接し方が違いますよね。たくさんの方々が鹿島院長を頼ってくるのは、当然ですよ。
 
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鹿島 ありがとうございます。ただ、これほど大勢の患者さんがお越しになるのは、他の精神科がブラックボックスであることが多いせいなのです。
 
川﨑 ブラックボックス?
 
鹿島 はい。どのような医師がどのような診察をするのか、ふたを開けてみなければわからない。そんな精神科がとても多い。そもそも、患者さんの治療法や薬を決めるのに数分で診察を済ませるなんて考えられますか? 人は店員さんと一緒に洋服を選ぶのだって1時間位かけることもあるんですよ。洋服よりも遥かに大事な人生について相談するのにいつも数分なんてありえない。失望して帰った患者さんが、もう二度と精神科に行かなくなってしまったらと考えるだけで、ぞっとします。
 
川﨑 医院としても、どんな医師がどんな流れで対応するのかオープンにし、機械的な応対をしたり、安易に薬を処方したりするべきではないということですね。
 
鹿島 はい。今後は、私の考えやこれまで培ってきたことを他の精神科医にも伝えていくことが、大勢の患者さんを救うことにつながると考えています。同時に、私が会長を務めるNPO法人ここからねっとで、おもしろい活動をしているんですよ。
 
川﨑 どのような活動でしょうか。
 
鹿島 かつてうつ病などの精神疾患や重い身体の病気を患い、それを乗り越えた人に主にカウンセラーになっていただいているのです。病気の当事者で悩んでいたからこそ、他人の苦しみがわかりますし、聞き上手が多い。そういった方たちがカウンセリングの考え方や技術を身につけることで、鬼に金棒というか、とても優秀なカウンセラーになれるのです。そのカウンセリングは患者さんたちに非常に好評です。この活動の輪も積極的に広げていきたいです。また、その一方で当院には患者さんに寄りそえるとても優秀な臨床心理士が数名おり、専門的なカウンセリングや心理検査も行っています。
 
川﨑 鹿島院長は、心に病を抱える人にとって、非常に頼りになる存在ですね。今後のご活躍に、期待しています!
 
 
 
「仕事を楽しむ」とは‥
患者さんたちからいただく、「おかげで救われました」の言葉が仕事の原動力です。
(鹿島直之)
 
 :: 事業所概要 :: 
  ■ 事業所名 医療法人社団まごころ会/町田まごころクリニック
■ 所在地 〒194-0022 東京都町田市森野2-8-15 AWA渋谷ビル1F
■ 事業内容 うつ病・双極性障害・統合失調症・パニック障害・社交不安障害・強迫性障害・不眠症・摂食障害・認知症・パーソナリティ障害・発達障害などの治療
■ 設立 平成23年1月
■ 従業員数 41名
■ ホームページ http://www.magokoro-clinic.info