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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

本物の風味を届ける
かつおぶし販売店

 

厳しい修業を経た今も、職人として新しく

 
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 足立代表は、やはり幼い頃からかつおぶし店を継ごうと思っていたのでしょうか?
 
足立 確かに、かつおぶしが身近にある環境で育ちました。でも少年時代は、家業が恥ずかしかったんですよ。周りの子に「かつおぶしを削れ」とからかわれたこともあって(笑)。
 
 その気持ち、よくわかります。僕も家が土建屋だったので「穴を掘れ」とからかわれたことがありましたから。そこから、かつおぶし店の仕事に目を向けられたきっかけとは?
 
足立 高校3年生の頃、父の勧めで家業を手伝った時、蕎麦店を営むお客様から「足立さんのかつおぶしがあるから、私たちも良い仕事ができる」と言われたことです。「人に喜んでもらえるなんて、素敵な仕事だ」と感動し、本格的に継ぐ決心をしました。ただ、その後は大変でしたね。父の命令で大阪のかつおぶし販売会社に2年間、丁稚奉公したんです。雑用をしながら、原料と生産地など、かつおぶしの基礎知識を学ばせていただきました。
 
 3代目でも、地道な下積みからスタートされたと。お父様の厳しさも「立派に育ってほしい」という親心だったのでしょう。
 
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足立 そう思います。おかげさまで、向上心を忘れない姿勢が身につきました。奉公を終えた後も、他店に足を運んで話を聞き、一緒に仕込み作業もさせていただき、かつおぶしを研究しましたね。
 
 お話から、かつおぶし一筋の情熱が伝わってきます。確信しましたが、足立社長も板前さんに負けず劣らずの職人さんですね。
 
足立 以前、ある蕎麦店の方に「お前はかつおぶし屋か、商売人か」と聞かれ、思わず「かつおぶし屋です」と答えたことがあります。無意識に、利益だけを考える商売人ではなく、商品にこだわる職人として行動していたんですね。それに、お店ごとに合わせたかつおぶし販売を心がけており、どんなご要望にも「できません」と言わずに努力する負けず嫌いなところも、職人気質と言えるかもしれません(笑)。
 
 足立社長は、単にものを売るのではなく、お客さんそれぞれの思いに応えていらっしゃる職人さんなのですね。今後はどんな展開をお考えですか?
 
足立 いずれはアンテナショップのような展開もしていきたいです。これからも、多くの人にかつおぶしの素晴らしさを伝えていきます! 
 
 
 
「仕事を楽しむ」とは‥
お客様の笑顔を見るための努力が楽しいのかもしれません。苦しいことも多々ありますが、最後にお客様の笑顔を見ることで、全て報われます。
(足立博隆)
 
 :: 会社概要 :: 
   ■ 社名 株式会社足立食品
 ■ 本社 〒179-0081 東京都練馬区北町1-5-20
 ■ 事業内容 かつおぶし・削り節・椎茸・昆布等の卸売業
 ■ 設立 昭和55年8月
 ■ 従業員数 11名
 ■ ホームページ http://www.adachi-foods.co.jp