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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

スポーツ施設を運営管理
社内一丸で清掃業も展開

 

節目の出会いがその後の道を決めた

 
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 大学を中退してまでその会社に就職するなんて、よほどやりがいがあったんでしょうね。
 
磯山 そうなんです。でも、教え子を地区大会に引率する機会があったのですが、会社の決まりで、アルバイトではその業務に関われなかったんです。万一の時に、責任をとれませんからね。それで、「じゃあ社員になります」って上司に掛け合ったんですよ。両親もその勢いで説得しまして(笑)。
 
 その決断力はすごいなぁ! そこまで情熱を注げたのは、なぜなんです?
 
磯山 子どもたちを指導してみて、初めて「人のため」に何かをすることを考えさせられました。それで、子どもたちが他人から「お前らの先生じゃ、全然勝てるようにならないし、ダメじゃん」って言われないようにしなきゃと思ったんです。そのためには、社員になって全力で仕事をすべきだと。だから、迷いはなかったですね。
 
 子どもたちを考えてのことだったわけだ。素晴らしいですね。そこから独立をしたのは、どうしてなんですか。
 
磯山 もう1人社内にコーチ仲間がいたんですが、私たちが指導した子どもたちが、例えば全日本のチームに選抜されると、他のコーチがつくんですね。だから、ここで続ける限り育成できることにも限界があるなって思ったんです。それで、2人で新しい会社をつくろうという話になりました。
 
 なるほど。とは言え、独立すれば子どもたちの育成に集中するだけでなく、会社という自分の分身を育てなければいけない状況になりますよね。
 
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磯山 そうですね。そこは出会いに恵まれました。独立直後、たまたま人手不足の施設から下請けとして仕事をいただけたんです。今でもお世話になっている施設なのですが、下請けだからといって邪険にせず、いろいろな面で私も会社も育ててくださいましてね。「信頼関係は崩れると早い」ってよく言うじゃないですか。でも、崩れない仲もあるし、そういう信頼を築くことが大事だということを学ばせていただきました。
 
 それは幸運でしたね! 人との出会いって大切なんだとあらためて感じられるお話です。2005年には事業を法人化するわけですが、これはどうしてですか。
 
磯山 若い社員が「安心して結婚できない」と嘆くのを見て決めたんです。福利厚生をきちんと整えて、若い人がイキイキと働ける環境にしないと、会社としての社会的責任を果たせないなって思ったんですよ。
 
 スタッフの言葉が会社の役割を再考させるきっかけになったんですね。いやぁ、節目節目で道を決める出会いに恵まれていることがよくわかります。
 
磯山 社会的責任を果たそうと思えるのも、これまでに支えてくださった方々への恩返しの気持ちがあるからです。本当に感謝していますよ。