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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

チャレンジ精神溢れる
総合環境分析機関

 

「もうできない」はモチベーションを下げる

 
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三浦 松倉社長はどうしてこの会社に入られたのか、そのご経歴をおうかがいしたいです。
 
松倉 私は大学を卒業後、ガソリンスタンドや橋梁などの塗装を手がける、ちょっと特殊な建築会社に入社しました。ただ、専攻が工業化学だったので、もっと自分の得意な分野で働きたいと、3年後の1988年、当社に転職したのです。入社9年目で千葉支店に赴任して支店長として経験を積み、2012年に本社に戻ってきました。前代表が引退するので、「後を継いでくれ」とご指名をいただき、翌年から3代目として経営をお任せいただいています。
 
三浦 それまでの仕事ぶりが評価されたからこそのご指名だったんだろうなぁ。千葉支店の勤務時代にも、いろいろと苦労があっただろうと思います。
 
松倉 そうですね。入社後は本社で分析ばかりしていたので、支店に移り、清掃や施設管理の仕事が中心になると知らないことばかり。知らないまま仕事をするわけにいきませんから、周囲の方に「教えてください」と頼みながら必死に取り組んできました。貴重な体験でしたね。
 
三浦 その経験から得たものが、会社の舵取りにも生かされているんでしょうね。
 
松倉 ええ。社員には「自分で自分の限界を決めるな」と口を酸っぱくして言っています。今は簡単に「もうこれ以上できません」と言う人が多いですが、私から見ればまったく「できない」状態じゃない。それに「もうできない」と口にすると、その瞬間に自分自身のモチベーションが下がってしまうんですよ。できないではなく、どうすればできるかを考えて仕事に取り組めば、人間は知らず知らずのうちにレベルアップする。限界は自分で決めることではなく、実際にやってみなければわからないことなんですよ。
 
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三浦 サッカーの世界にも通じる話ですね。わかります。でも、今の若い人にそういう話をすると、嫌がられませんか。
 
松倉 若手には、できるだけ威圧的にならないようタイミングを見計らったり、仕事とプライベートを分けて話しかけたりしています。それに私が直接話をするより、できるだけ管理職とコミュニケーションをとってもらうようにしていますね。
 それはなぜかというと、いずれ私が引退したら、この会社を今の管理職と若手で支えていかなければならないからです。