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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

植物の力で心と体をケア
医療との連携も目指す

 

看護師時代に植物を使ったリハビリを考案

 
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押し花による作業療法の様子。自然な笑みがこぼれる
水野 松戸代表はもともとお花関連のお仕事をされていたんですか?
 
松戸 社会人のスタートは看護師でした。約15年間従事し、最も長く携わったのが整形外科。その中でリハビリに苦労される患者さんを多く見て、もっとうまくサポートする方法はないかと考えるようになったんです。
 
水野 リハビリって大変ですもんね・・・。指の感覚を取り戻すための、お箸と豆を使った訓練を見たことがあり、辛そうでした・・・。
 
松戸 リハビリを開始した当初は効果が目に見えて現れるので皆さん頑張れるんですよ。でも、あるラインに達すると変化が見えにくくなり、やる気がなかなか持続しません。そこで、お箸や豆ではなくお花や様々な植物素材を使うことで、楽しくリハビリができ、相乗効果で、患者さんのやる気が持続するだろうと閃いたんです。
 
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工夫しながら手を動かすことで脳が活発に動き出す
水野 植物ケアは医療現場を経験された松戸代表だからこそ生まれたアイデアなんですね! でも、お花の経験はおありだったんですか?
 
松戸 東北出身で自然に囲まれて育ちましたし、花嫁修業で華道も習っていました。異業種交流のために余暇にはフラワーアレンジメント教室にも通っていましたから、たしなみはありましたね。
 
水野 それなら安心ですね。ただ、実際に看護師を辞めて教室を本職にされるまでには、ご苦労もあったかと。
 
松戸 やると決めたら一直線に頑張る性格なので、苦労と思ったことはないです(笑)。看護師を続けながら教室を開くために必要な資格を取得して、独立後もドイツに2回も留学しましたよ。
 
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鉢に装飾を施された植物たち
水野 私も目標に向かって突き進む性格なので、とっても共感します(笑)。でも、なぜドイツだったんですか?
 
松戸 ドイツにはご存じのようにマイスター制度があり、マイスターフロリストは一定の専門教育を受け国家試験に合格しなければなりません。その基本教育の軸になるのが、「植物造形理論」です。身近な山や森を散策し、観察しながら植物を採取し、造形のテクニックの習得を行います。自然を観察し、植物の持つ色、形、質感、動き、キャラクター、香りを理解し表現することが理論、技術の向上につながるのです。それを学んでいるかどうかで作品に大きな違いが出るんですよ。私の場合、特に植物造形・自然観察の第一人者であるゲアハート・ナイデイガー氏の講習は非常に有意義でした。
 
水野 様々な知識と技術を持って協会を立ち上げられたんですね。なおさら植物ケアデザイナーに興味がわいてきました。もっと詳しく教えてください。