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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

自動車整備・販売のプロ
当たり前のサービス継続

 
 
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長澤 同じ職場に長く勤めると、後輩を育てることも大きな仕事になっていたのではないかと想像するのですが、いかがでしたか?
 
笹本 確かに、若い世代を成長させることは先輩や上司の宿命なので、自分なりに力を入れて取り組んだつもりです。細かく指示を出したり、小姑みたいにガミガミ怒ったりするより、先に自分が動くことで、その背中を見て何か学び取ってもらえたらと思っていましたね。メーカーがセールス対象に実施している世界共通のセールスのプロとしての試験に応募したのも、自分のためもありましたが、後輩への刺激になればという気持ちからでした。
 
長澤 どんな試験なのか、ぜひ教えてください。
 
笹本 生涯の販売実績はもちろん、その車のブランドがいつ誕生し、どのように発展していったかなどの知識を問う難しいペーパーテストもクリアする必要があります。そして、最後はロールプレイング。審査員が見守る中で、役者さんが演じるお客様を相手に本番さながらのセールスをするんです。どうにか合格できましたけど、あれは緊張しましたね。
 
長澤 なんて過酷なテストなんでしょう! 会社の昇進試験と俳優のオーディションを一緒に受けるようなものですよ。
 
笹本 そうですね(笑)。日本では、私が勤めていたメーカーの全国セールス数およそ1500人のうち、まだ30人ほどしか持っていない称号だそうです。後輩たちが後に続いてくれるといいんですけれど。
 
 

独立して湧き上がるお客様と諸先輩への感謝

 
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2013年5月、長年の夢であった独立を果たした
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お客様の細かなニーズに応え、最適な1台を提案する
長澤 現在は、今年2013年に設立した 「エスガレージ」 の代表としてご活躍されているわけですが、どのような経緯で独立を決意なさったんですか?
 
笹本 旅行代理店時代の尊敬する先輩に 「夢をたくさん持て。目標には日付をつけろ」 とアドバイスされてまして。いくつか目標を立てた中に 「35歳までに独立」 というのがあったんです。今39歳なので、日付は遅れてしまいましたけど(笑)。
 
長澤 ちゃんと達成なさったんですから、素晴らしいことですよ。
 
笹本 ありがとうございます。ディーラーでの仕事を通じて、お客様の様々なニーズに触れたことも独立を考えるきっかけになりました。何台も所有されているお得意様から 「次は同じドイツ製の別の車に乗りたい」 と言われたり、「子供が免許をとったので、中古の軽自動車でいいのを探して」 と頼まれたり。そのうち、正規ディーラーのセールスとしては異例なんですが、他社の車も納車するようになりました。そのことを容認してくれていた元勤務先のディーラーには、本当に感謝しています。
 
長澤 他社の車まで!? もうその頃から、今のお仕事への助走が始まっていたんですね。
 
笹本 ええ、そうかもしれませんね。私を信頼してくださったお客様はもちろん、いつも励ましてくれた先輩方にも、とても感謝しています。皆さんとの出会いがなければ、今の自分はありませんから。