カーテン・ブラインドを
“チーム力” で管理
地元の居酒屋で仕事仲間探し
吉井 それからお仕事は順調に進んでいったのですか?
福田 4年間は順調でした。怒られる回数も減りましたし(笑)。ところが、私が26歳を迎えた時に転機が訪れました。一緒にやってきたパートナーが別の道に進むことになり、私一人になってしまったんです。
「これからどうしようか」 と考えていた矢先に、カーテンを保管していた提携会社の倉庫が火事になり、仕事がストップ。幸い、先方の監督不行き届きということで補償金が支給されたので、この機会にじっくり仕事仲間を募ろうと考えました。地元の人間を集めたかったので、毎晩飲みに行くことにしたのです。
吉井 え! 求人のために飲みに行かれたのですか?
福田 はい(笑)。私を慕ってくれた若者を全て迎え入れていきました。今でも社員の半数は当時からのメンバーで、みんな10年以上のキャリアを持つようになりましたね。彼らは、仕事でなく、私という人間に興味を持ってついて来てくれたのだと思います。
時には私にがっかりしたこともあったでしょうし、ここまで来るのに彼らの中にも様々な葛藤はあったと思います。それでも共に歩んでくれている彼らには本当に感謝したい。今は大きな仕事を任せる時期にきているので、さらに前進し、責任と誇りを持って仕事に取り組んでほしいと思っています。
吉井 なんだか、もう社員の方々とは家族のようですね。
福田 そう言われるのは光栄です。もちろん、時には社員どうしが揉めることもありますが、ぶつかっても、後で笑い話にできるようになってほしい。そのためには、思いを伝えたい者こそ 「待つ」 ことが必要です。
力任せに相手に言い聞かせるのは逆効果。相手が理解して納得するまで待つ必要があると、リーダー格の人間には継続して言い聞かせています。「人のために損出来る人間であれ。お互いを尊重しあい、相手の立場に立ったコミュニケーションを重視しろ」 「リーダーは下の人間の2倍動け」 とも言っています。そんなリーダーたちの頑張りのおかげで、会社のカラーとして、チームワークに対する意識が社員の間に浸透しているのだと思います。