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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

 
プロフィール 愛知県出身。音楽活動のために上京後、生活費確保のアルバイトとして病院のカーテン交換の仕事に出会う。音楽に見切りをつけた際、同業務の下請けとして1993年に独立。信頼のおける若者を採用しながら組織を拡大し、2002年に法人化。(有)F.M.S.を設立し、代表取締役に就任する。2009年には、フード事業にも進出。“富士宮やきそば” の移動販売車両をひっさげ、東北復興支援にも注力する。
 
 
 
雇用環境が悪化しているにも関わらず、若者の早期退職は後を絶たない。しかし、カーテンメンテナンスというニッチな事業を手がける有限会社 F.M.S.は、そんな社会問題とは全く無縁であるどころか、決して魅力的とは言い難い “3K” 業務でありながらも、若手社員たちが活躍している。チームワークを大切にし、スタッフが本気で取り組むことができる組織作りを進めている代表取締役・福田守氏の話から、そのヒントを得たい。
 
 
 

病院のカーテン・ブラインドをメンテナンス

 
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インタビュアー 吉井怜(女優)
吉井 手広く事業を展開されているそうですが、メインはどのような事業なのでしょうか?
 
福田 業種説明をするのにいつも苦労していまして(笑)、一言でいえば、病院や老人ホームのカーテンのメンテナンスです。関東圏の病院ではカーテンをリースしているのですが、私たちが定期的に訪問し、取り外し、同時にスペアのカーテンを取り付け、提携専門業者にてクリーニングします。ブラインドは専用の超音波洗浄機でクリーニングし、現地にて即日完了します。関東エリアでは、おかげさまでかなりのシェアを持たせていただいております。
 
吉井 病院のカーテンが、そのように交換されているなんて全く知りませんでした。
 
福田 目立たたないように配慮しながら作業していますからね。カーテンのサイズは、病室や外来など、お部屋によってまちまちですので、管理台帳から同サイズのスペアを調べて用意します。カラーは、たとえば一般病室ならクリーム色、産婦人科や小児科はピンクやブルー、眼科なら光を遮るものを取り付けるなど、それぞれに最適な色や材質の違いもあります。
 それに、産婦人科ならカーテンの先でお母さんが授乳をしている可能性もありますから、しっかり状況を把握して、必ずお声がけをして、静かに速やかに交換を行わなくてはなりません。お客様のご自宅にお邪魔しているつもりで、常に清潔感のある身なりも意識していますよ。
 
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ブラインドは、現地で洗浄機を使い丁寧にクリーニングする
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常に清潔なユニフォームでお客様のもとへ