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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

既成概念を超える ニュータイプの建築家

 
 

建築家・山下保博 作品ギャラリー

 
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竣工 2004年6月  東京都文京区(写真:吉田誠)

クリスタル・ブリック

 
メーソンリーという切り口で、ガラスブロックを全面に使った住宅。
 
このガラスブロックは格子状になった鉄骨の中に積まれており、耐震壁として使用されている。また、ガラスブロックの透明なもの、型ガラス、面となっている開口部、の3つの組み合わせにより、構造壁に深み(深度)を持たせ、ふくらみのある空間を実現している。
 
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YACHIYO

 
リ・ロケーション作品の国内第一弾。場所は神奈川県葉山町の海近く。島根県で廃棄されかけていた大正時代の蔵2棟分の軸組みに防蟻と防塩の炭塗料を施し、柱材を兼ねた胴縁と、構造補強+断熱+調湿機能を併せ持つ強化高圧木毛セメント板に断熱材を貼り込んだ59mmのパネルで包んだ。
 
床の素材には80年前の上海のレンガ、既存の蔵の板材を使用している。様々な材料が地域や国を越えて移動し、新たな機能として並列に使用されている。“膜がめくれたような” 形態の隙間から、人間の時間軸とは違う宇宙的時間軸からの 「太陽の光」 を取り入れ、新しい価値を帯びた素材や工法が浮き彫りにされるよう意図した。夜は、蛍のように浮いた手作りの明かりが、その役割を担う。
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竣工 2009年11月  神奈川県葉山町(写真:傍島利浩)

 
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竣工 2006年10月  東京都中野区(写真:吉田誠)

チカニウマルコウブツ (地下に埋まる鉱物)

 
場所は東京都内の住宅密集地。幅5.15mと3.70mの道路に鋭角に挟まれた、44.62m2の小さな異形敷地である。建築法規的に道路斜線が二方向からかかり、北側斜線も含め、最大ボリュームの形が多角形に切り取られる。
 
若きクライアントの3つの要望 (面白い・最大ボリュームの確保・屋根付き駐車場) と敷地が持つ絶対条件から最初に思い描いたのは、地中に 『鉱物』 が埋れているイメージ。
 
様々な角度から受ける規制と採光、住居としてのスペースを、最大ボリュームの視点から削りとり、多角形がもつ面構成を 「壁・床・天井・開口部」 という建築における空間構成へ置換して形態を決定した。 その行為はダイヤモンドの価値を決めるのに最も重要とされるCutと同様である。
 
 
 
 

エチオピア・ミレニアムパビリオン

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左が島根県から移築してきた日本の古民家。右がエチオピア現地の円形住居。異文化が出合い、交響が織り成されていく様を、パノラマ撮影で捉えた。

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現地での発表会。文化を尊重する気持ちに、国や人種の壁はない。

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パビリオンではパネル展示も行なわれた。

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円形住居内(ゴンダール日本館)。闇と光が際立ち、宇宙的静謐さを醸し出す。写真:平剛

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日本で行なわれたプレス発表会。エチオピアを代表して、駐日全権大使のアブティラシッド・ドゥラネ氏(テーブル中央)も駆けつけてくれた。

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一見何気ない円形住居の佇まい。しかし、どの国の民家にも、人の営みの膨大な時間が宿っている。写真:平剛