矢部　そういった例はいくらあってもいいですよね。社長は、自社の人材が育っていくことを楽しめるタイプの経営者なんですね。

 

中山　そう思いますね。当社は、社員の独立も大歓迎です。何かやりたいことがあって独立するのであれば、そのプランを提示していただき、私が共感できるものであれば、進んで応援していきたいと思っています。それによって小さい会社が衛星のように増えていき、ベンチャーのネットワークが拡がっていけば、いずれ新たなビジネスを生み出すうえでも、面白い展開ができるようになるでしょう。その時が楽しみです。

 

矢部　中山社長ご自身も、ご自身の思い描く「理想のビジネスの完成」に向けて常に前進されているわけですよね。

 

中山　はい。＜人＞と＜情報＞と＜物流＞という３つのテーマのうち２つは展開しております。３つ目の＜物流＞に対してどう仕掛けていくかが、現在の私の課題です。これに関しては、人材派遣業を営む強みを活かし、お取引をいただいております物流会社さまから、倉庫運営業のノウハウをご教授いただいております。

 

矢部　その他、環境分野を支援する事業が育ちつつあるそうですね。

 

中山　「マザーアース」という主婦の方々が作られた会社と出会いまして、「地域別ガイドマップ」などの地域情報をインターネットで配信する事業（銀座Web）で得た収益の一部を、緑化活動やマザーアースが展開する子育て支援活動、さらには「銀座ミツバチプロジェクト（銀座のビルの屋上に蜜蜂を飼い、地域の活性化に繋げる）」などの活動に寄付しています。これらの社会還元型・地域循環型ビジネスモデルに関われるようになったのも、人との出会いからです。＜人＞は本当に財産であり宝です。＜人＞なくしてはどんなビジネスも成り立ちません。

 

矢部　ご自身のテーマの実現に向け前進を続ける中山社長ですが、普段から心がけていることはどんなことですか。

中山　スマイルですね（笑）。仕事は楽しくやることが大切です。たとえ作り笑いであっても、接する人に常に笑顔を向けるようにしていれば、自分の心にも自然とゆとりが生まれます。そうすれば、どんな仕事も楽しく感じられるようになるものです。

 

矢部　なんだか、いろんな勇気や力が湧いてくるお話ですね。

 

中山　苦しい時でも笑顔が作れる人って、素敵でしょう？　人間は感情のある動物だから、その感情をコントロールできれば、どんなビジネスでも成功できる。私はそう考えていますよ。