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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

人・モノ・情報の流れを見極め
人材派遣を中心に幅広く展開

 
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中山 大手さんは資金力があるので募集に関しても大掛かりにできるところがありますが、私どもは小さな会社ですので、社内に専任のカウンセラーを置いてメンタル面のケアを行うことはもちろん、派遣スタッフのご希望やご要望に丁寧に対応し、スキル面の教育をしっかり行うようにしています。
 また、就労後1~2週間経った時点で必ず派遣先企業に担当コーディネーターを訪問させて現状をヒアリングするなど、親身のフォローを徹底しています。そうすれば、皆さんにより気持ち良く働いていただけるのではないかと。業界には「派遣したら終わり」のカタログデータだけのフィービジネスが多いようですが、当社は違います。当社の派遣スタッフは、就業継続が1年~3年と長期に及ぶ方が全体の9割にも達します。それほどの高率は業界でもまれです。
 
矢部 芸能界も、マネージャーとマンツーマンの信頼関係で仕事をしますが、最初だけ良くて後は何もしてくれなかったら「なんだ、私はその程度の存在なんだ」とがっかりしてしまいます。エー・スクエアでは、派遣スタッフ一人ひとりを本当に大切にされているんですね。
 
中山 電機メーカー直系の会社に勤めていた頃にタイに駐在しまして、言葉の壁に本当に悩まされました。身振り手振りで表現したり、黒板を使って絵を描いてみたりといろいろな工夫をして現地スタッフと意思の疎通を図るうちに、自分の気持や意思を伝える際に大事なのは言葉ではないと痛感したのです。何事も、相手を思って大切にする気持ちがないと始まらないですよね。
 
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業務中の一こま。電話対応中。

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Webサイトを見ながら業界をリサーチ。

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データ整理は業務フロー全体の要です。


 

社内環境を良好にし、事業の成長力に繋げる

 
矢部 登録スタッフの皆さんに中山社長のお気持ちを伝えるためには、仲介役となる社員の方々への教育が要になると思います。
 
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中山 はい。そこで、教育と言ってはおこがましいですが、あえて“あたりまえのことをあたりまえにできるようにしよう”という簡単な表現で伝えています。その意味を社員たちがどう気付いてくれるか、楽しみながら見ている部分がありますね。
 
矢部 “あたりまえのことをあたりまえにできるようにする”って、実はすごく難しいですよ。
 
中山 そうですよね。その前段として、当社は常に社内の風通しを良くすることを重視しています。挨拶から始まって、どんな小さなことでもいいから、全員がお互いに遠慮なく発言し、話し合えるようにしているのです。この点はよく他の経営者の方々から「まるでサークル活動と同じじゃないか」と指摘されるのですが、お互いに話しづらい環境で働くことのほうが、ビジネスを育てていくうえでは致命的ですからね。
 

派遣スタッフの可能性を応援する

 
矢部 それでは、社員も派遣スタッフの皆さんも、本当に伸び伸びと働くことができるのではないですか。
 
中山 はい。当社では採用に際してもスキルや学歴はあえて問いません。逆に、「自分は何をしたいのか」ということをはっきりアピールできる方を採用するようにしています。希望をお伺いして、当社がその実現をお手伝いできるのであれば、進んで協力してあげたいと考えています。
 これまでの例で、面接の際に「僕に趣味はありません。でも、人とコミュニケーションを取ることに関してはものすごく自信があります」とアピールした高卒の子がいて、現在は当社の物流部門の専任スタッフとしてバリバリ働いてくれています。