皆さんこんにちは。この連載も今月が最終回。ということで、『B-plus』の媒体コンセプトに絡めて、私にとっての「仕事を楽しむ」とは何かについてということから、お話を始めます。
私にとって、仕事とは自分の人生そのものです。「毎日大変じゃないですか?」と聞かれることもあります。いえいえ、そんなことはありません。この質問は、「毎日ご飯を食べなきゃいけなくて、大変ですよね」。と言われているようなものです(笑)。仕事は食事や睡眠と変わらないもの、楽しみでもあり、喜びでもあります。
昔からそうでした。私にとって職場は、自分の能力を発揮できる場所であり、新しいことに挑戦できる場所。私は人生そのものが挑戦の場だと思っています。ですから、今、自分の持っている力を出しきることが、すなわち生きるということなのです。
この世には絶対不変なことがあります。それは、いずれは死ぬということです。この私の身体もいずれ役目を終える時が来ます。それを恐れても仕方がありません。避けようのないことです。
それよりも恐れるべきは、今の自分が自分の意志を貫いて生きられているかどうか。そうでなかったとしたら、そうなれるように軌道修正が必要です。自分の意志が介在していない日々を暮らすのは、「死んでいないという状態が続いているだけ」といっても過言ではない。私は、そういう人生を送るほど恐ろしいものはないと思います。だから今、自分が成すべきことに全力で挑み続ける。それが私にとって働くことであり、生きることなのです。
誰かの役に立って、誰かを笑顔にしたい。そういう仕事、そういう生き方がしたいと思っても、自分が全力で打ち込めるものが見つからず、迷っている人もいるかもしれません。そういう方は、自分のお役立ちの可能性の範囲を、自分の好きなことだけでなく、できることの中にも広げてみると、自分が人生において真に果たすべき役割が見つかるかもしれません。
つまり、自分が好きなことや、やりたいことだけの中に仕事を探すのではなく、これまでに他人を笑顔にできたことがないかを思い出してみる。そして、喜んでもらえたときに、自分が何をしたのかを探り出す。その時に、あなたの行っていた行動にこそ、あなたが世の中に貢献できる役割や仕事のヒントがあるかもしれません。
もし自分でそれが見つけられない人は、身近な人に「自分はどのような人間であるか」を評してもらえばいいと思います。私は「ほめ達!」の活動を始めるよりも以前、他人から「西村さんは、人をほめる達人ですね」と言われたことがありました。
あらゆる物事から価値を発見する。どんなに平凡なものに対しても、光るものを見つける。意識してやっていたことではないのに、他人に指摘してもらって、私は自分が人をほめることが得意なのだと気付きました。そして、それが今の仕事につながったのです。
自分探しの旅ってよく言いますよね。でも、自分で自分を探すよりも、人に探してもらうほうがいいですよ。他人が評価してくれた自分に、探すべき自分はいるものです。旅で自分を探すよりは、自分づくりをしてください。
人間、悪いところは治さなくていいんです。優れた部分を研ぎ澄ませていけば、悪い部分は目立たなくなります。自分の得意なことを知り、それを伸ばす。いい人にならなくてもいいです。わがままに生きてください。いい人は、周りにとって都合のイイ人。人は変わらなくていいんです。よい部分を伸ばしたり、足したりしていけばいいのです。
それは他人に対しても同じです。悪いところを直そうと、他人を変えようと頑張るよりも、その人のいいところを評価し、そこに何かをプラスできるように働きかける。自分にも、他人に対しても、良いところを伸ばす、足し算をする生き方をしましょう。根気よく続けるうちに、足し算が掛け算になるほどの飛躍の時が、きっと訪れるはずです。
人生を映画づくりにたとえるなら、監督もシナリオライターも主演も、すべての役割を果たすのは自分しかいません。ですから、毎晩、自分で今日一日を通して出来上がった作品をレビューしてはどうでしょうか。そうすれば、明日はこういう風に演技指導をしようとか、こういうセリフを言おうとか、翌日は、よりおもしろい作品づくりができます。1日を振り返ってみて、「今日は伝説の一日だったな」と思えるように生きられるといいですよね。皆さん、自分の人生をぜひ、素晴らしい作品にしてくださいね。
私もこれから、自分の人生というムービーに登場する名セリフをさらに磨いていきたいと思います。人生の最後にレビューする時に、自分自身が泣いてしまう。そんなセリフをひとつでも残せられたら最高の人生。そう思いませんか。
仕事は人生そのもの
昔からそうでした。私にとって職場は、自分の能力を発揮できる場所であり、新しいことに挑戦できる場所。私は人生そのものが挑戦の場だと思っています。ですから、今、自分の持っている力を出しきることが、すなわち生きるということなのです。
意志を貫いて生きているか
それよりも恐れるべきは、今の自分が自分の意志を貫いて生きられているかどうか。そうでなかったとしたら、そうなれるように軌道修正が必要です。自分の意志が介在していない日々を暮らすのは、「死んでいないという状態が続いているだけ」といっても過言ではない。私は、そういう人生を送るほど恐ろしいものはないと思います。だから今、自分が成すべきことに全力で挑み続ける。それが私にとって働くことであり、生きることなのです。
果たすべき役割の見つけ方
つまり、自分が好きなことや、やりたいことだけの中に仕事を探すのではなく、これまでに他人を笑顔にできたことがないかを思い出してみる。そして、喜んでもらえたときに、自分が何をしたのかを探り出す。その時に、あなたの行っていた行動にこそ、あなたが世の中に貢献できる役割や仕事のヒントがあるかもしれません。
もし自分でそれが見つけられない人は、身近な人に「自分はどのような人間であるか」を評してもらえばいいと思います。私は「ほめ達!」の活動を始めるよりも以前、他人から「西村さんは、人をほめる達人ですね」と言われたことがありました。
あらゆる物事から価値を発見する。どんなに平凡なものに対しても、光るものを見つける。意識してやっていたことではないのに、他人に指摘してもらって、私は自分が人をほめることが得意なのだと気付きました。そして、それが今の仕事につながったのです。
自分探しの旅ってよく言いますよね。でも、自分で自分を探すよりも、人に探してもらうほうがいいですよ。他人が評価してくれた自分に、探すべき自分はいるものです。旅で自分を探すよりは、自分づくりをしてください。
自分の良いところを伸ばそう!
それは他人に対しても同じです。悪いところを直そうと、他人を変えようと頑張るよりも、その人のいいところを評価し、そこに何かをプラスできるように働きかける。自分にも、他人に対しても、良いところを伸ばす、足し算をする生き方をしましょう。根気よく続けるうちに、足し算が掛け算になるほどの飛躍の時が、きっと訪れるはずです。
人生を映画づくりにたとえるなら、監督もシナリオライターも主演も、すべての役割を果たすのは自分しかいません。ですから、毎晩、自分で今日一日を通して出来上がった作品をレビューしてはどうでしょうか。そうすれば、明日はこういう風に演技指導をしようとか、こういうセリフを言おうとか、翌日は、よりおもしろい作品づくりができます。1日を振り返ってみて、「今日は伝説の一日だったな」と思えるように生きられるといいですよね。皆さん、自分の人生をぜひ、素晴らしい作品にしてくださいね。
私もこれから、自分の人生というムービーに登場する名セリフをさらに磨いていきたいと思います。人生の最後にレビューする時に、自分自身が泣いてしまう。そんなセリフをひとつでも残せられたら最高の人生。そう思いませんか。
<連載了>
ほめ達!の「未来を拓く言葉たち」
第30回 果たすべき役割の見つけ方
(2019.9.25)
ほめ達!の「未来を拓く言葉たち」
第30回 果たすべき役割の見つけ方
著者プロフィール
西村 貴好 Nishimura Takayoshi
一般社団法人日本ほめる達人協会 理事長
経 歴
1968年生まれ。大阪府出身の「泣く子もほめる!」ほめる達人。ホテルを経営する家の三代目として生まれ、経営術を学びつつ育つ。関西大学法学部卒業後、大手不動産に入社して最年少トップセールスを樹立。その後、家業のホテルを継いで経験を積み、2005年に覆面調査会社「C’s」を創業する。短所ではなく長所を指摘することが調査対象の企業成長に効果があると発見し、「ほめる」ことの重要性に気付く。数々の実績を上げる中で、2010年2月に「ほめ達!」検定を実施する、一般社団法人日本ほめる達人協会を設立し、理事長に就任。以降、検定を通じて「ほめ達!」の伝播に尽力している。著書に『繁盛店の「ほめる」仕組み』(同文舘出版)、『ほめる生き方』(マガジンハウス)、『心をひらく「ほめグセ」の魔法』(経済界)、『泣く子もほめる!「ほめ達」の魔法』(経済界)、『人に好かれる話し方41』(三笠書房)などがある。
日本ほめる達人協会オフィシャルサイト
西村貴好オフィシャルブログ
http://ameblo.jp/nishitaka217/
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