政治も事業経営も潮目が変わった
薄っぺらいフォーマットはもう要らない
それをさらに掘り下げると、「リアル」への感性とか想像力が欠けているということなんじゃないかなぁ。庶民の暮らしがリアルにわからない。党の上役が決めた官僚フォーマットに沿って政治をやっている。こういう政治家は、経営者で言えば、出来合いのビジネスモデルを買って即席で成功して資本家に収まろうとするタイプに似ている。自らつくり出した政策も、その実行力もないくせに、業界標準の(政界標準の?)もっともらしいやり方だけ覚えて世の中を渡っていくタイプだ。
新型ウイルスが来るまではそれでもよかった。国民のためには損失だが、政治家本人たちには、そっちを覚えるのが最も効率的でコスパがいい“政治家稼業”の続け方だった。
でも、これからは違う。潮目が変わった。政治のやり方も事業経営も出来合いのフォーマットが効力を失い始めたな、と私が感じたのは、先月末から今月初旬にかけて、新規の支援先から「業界のコンサルタントは薄っぺらいフォーマットの押し付けばっかり」という不満が続いたからだ。整体院、パチンコホール、スーパーマーケット等々と、業界は全然違うのに、抱いている不満は共通だった。新規がこれだけ集中して続くのも珍しいが、出てくる不満が瓜二つというのも、珍しいというかおもしろいというか、笑っちゃった。
替え玉受験方式と家庭教師方式
どちらで東大を目指す?
この話に当てはめれば、「薄っぺらいフォーマット」を導入してさっさと売り上げを伸ばそうとしてもその効果は即席で、一瞬良くても後が続かないことは容易に想像がつくと思う。今までは「それでいいから売ってくれ」という大多数の経営者と「これを売っていれば楽にコンサル料が稼げる」と考えるコンサルタントのあいだで需給関係がそれなりに成り立っていて、私は「勝手にやってなさい」と思っていた。本当の実力を身に付けたい人たちが自分の顧客だ、と思っていたからだ。
でも、新しく呼ばれた支援先の話を聞くうちに、「あれっ? そうじゃないぞ?」と思い始めた。たまたまきっかけがなかったり、すごく高いと思い込まれていたり、「自分が行くんじゃなく来てもらうのは悪い気がして・・・」という理由で依頼しにくかったりで声がかからないだけで、私に支援してほしい経営者はまだまだ全国に多いんじゃないか、と思い始めたんだ。
私の個別支援はハッキリ言って時間がかかる。それは例えて言えば、「フォーマットを売って(=指導して)終わり」のコンサルティングが「替え玉受験方式」なのに比べて、本人に学力を付けさせる「家庭教師方式」だからだ。偏差値40からでも30からでも、東大に合格できる学力が身に付くまで教えるからだ。
だって、事業で成功しようと思ったら三月半年じゃ無理なのよ。そりゃ、フォーマット売り切りモデルならできるよ。替え玉だからね(笑)。でも、各自のリアルに即した勝ち方を見つけさせてどんな時代状況でも利益を出せるようにするには、最低でも1年はかかる。必要であれば家庭教師の範疇を越えて、家庭の事情(社内の事情)に介入することもある。そうすると最低3年はかかる。
そんな面倒くさいことをあえてしたい人は多くないだろうと今までは思っていた。けど、潮目が変わってきた。背景にはスタグフレーションがあると思う。
これから始まるスタグフレーション時代
「ハイイメージ付き大衆商法」が伸びる!
所得が減った人たちはどうするか。残業がないぶんダブルワークをする? ――現実はそんな体力はない人たちがほとんどだ。では消費レベルを下げる? 月5回飲みに行っていたのを3回で我慢する? ――できないって(笑)。できない代わりに、一回5000円ぐらい使っていたのを3000円にするわけだけど、じゃあ同じ店で落とすお金を減らせるかって言ったら、減らせないんだよね。みっともなくって(笑)。
するとお客さんはどうするか。行きつけの店を変えるんだよ。つまり、スタグフレーション時代は店と固定客とのつながりが流動的になる。意欲的な店にとっては何年に一度かの、世相が味方する大チャンスだ。
そこで求められるのが、今私が提唱している「ハイイメージ付き大衆商法」だ。5000円飲みたいけど3000円しかないなら、店のほうが3000円に値下げしてあげればいい。お客さんは5000円払うことに価値を感じているのではない。欲しいのは正味の品質であり、実を得られることへの満足だ。5000円の店に行かないと得られなかった満足が、あるいは5000円払っても得られなかった実が、3000円で得られるとなれば、みんなその店に殺到するよ。
私が今月9日のFacebookで「個別支援料値下げ」を宣言したのはこれが理由だ。今までも、勇気を出して依頼してくれた支援先からは、「何で佐藤さんはこんなにコンサル料が安いの!?」と驚かれていたけど、これからさらに値段を下げます。それはハイイメージ付き大衆商法を自らも実践したいのと、先に話した通り、私の支援を求めている経営者がまだまだ眠っていると思うからです。
スタグフレーションの時代に業績を上げたい事業者の皆さんはいつでもお声がけください。全力で家庭教師をしに行くよ! ヨロシク!
事務局 おぐま式POP塾
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vol.55 潮目が変わったスタグフレーション時代は「ハイイメージ付き大衆商法」で勝負だ!
著者プロフィール
佐藤 勝人 Katsuhito Sato
サトーカメラ代表取締役副社長/日本販売促進研究所.商業経営コンサルタント/想道美留(上海)有限公司チーフコンサルタント/作新学院大学客員教授/宇都宮メディア.アーツ専門学校特別講師/商業経営者育成「勝人塾」塾長
経 歴
栃木県宇都宮市生まれ。1988年、23歳で家業のカメラ店を地域密着型のカメラ写真専門店に業態転換し社員ゼロから兄弟でスタート。「想い出をキレイに一生残すために」という企業理念のもと、栃木県エリアに絞り込み専門分野に集中特化することで独自の経営スタイルを確立しながら自身4度目となるビジネスモデルの変革に挑戦中。栃木県民のカメラ・レンズ年間消費量を全国平均の3倍以上に押し上げ圧倒的1位を獲得(総務省調べ)。2015年キヤノン中国と業務提携しサトーカメラ宇都宮本店をモデルにしたアジア№1の上海ショールームを開設。中国のカメラ業界のコンサルティングにも携わっている。また商業経営コンサルタントとしても全国15ヶ所で経営者育成塾「勝人塾」を主宰。実務家歴39年目にして商業経営コンサルタント歴22年目と二足の草鞋を履き続ける実践的育成法で唯一無二の指導者となる。年商1000万〜1兆円企業と支援先は広がり、規模・業態・業種・業界を問わず、あらゆる企業から評価を得ている。最新刊に「地域密着店がリアル×ネットで全国繁盛店になる方法」(同文館出版)がある。Youtube公式チャンネル「サトーカメラch」「佐藤勝人」でも情報発信中。
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