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スペシャルインタビューSPECIAL INTERVIEW

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プロレスラー、総合格闘家時代の髙田さんは、数多くの名選手らと戦ってきた。興行とは言え、命を危険にさらすこともある。そこに恐怖心はなかったのか。あったとしたら、それは本番までにどのように克服されるのだろうか。
 
 

本番に向けた準備が恐怖心を抑える

 
 もちろん恐怖心はあります。でも、試合日と相手が決定したら逃げも隠れもできないですから、前に進むしかない。そこから、試合に向けて気持ちのスイッチを入れて、トレーニングで心身をつくり上げてゆく。すると、練習開始から1ヶ月もすれば恐怖心は半分くらいに減っているんです。さらに試合の日が近付くにつれて、「早く対戦相手と向き合いたい、早く戦いたい」との欲望に掻き立てられる。準備期間に心身をそういう状態に導いていくんです。最終的に「やれることは全て準備したし、俺のほうが強い。絶対に勝つ!」という状態まで心身の充実度を高めていく。そのプロセスを経ることで、本番で颯爽と気持ちよく花道を歩けるような、最高の状態で戦いに臨めるんですよ。
 
 要するに、試合までに恐怖心を上回るくらい心身をアグレッシブな状態にするよう準備するのが私流の仕事なんです。質は違うでしょうけど、どの仕事にもプレッシャーや不安はありますよね? 例えば、“格闘技の試合”ではなく“会議”や“商談”という言葉に置き換えてみても、心配したり不安になったりする気持ちは同じだと思うんです。だからこそ、本番に向けて自信を持って臨めるようにしっかりと準備をする。そういう意味では、結果を出すためのアプローチの仕方って基本的にはどんな職業でもさほど変わらないと思います。
 
 僕は自分の理想が100点だったとして、70点の結果しか得られなくても、チャレンジしてよかったと思える人間。例え良くても悪くても、出た結果を長く引きずるのは次のスタートに向けての障害になりますから。自分に厳しくしすぎると、その仕事が終わってからも反省点ばかり出てきちゃって落ち込むし、そんなのがずっと続いたらつまらなくなっちゃうでしょ? だからある程度、自分の中にいい加減さが必要だと思う。このいい加減というのは、「良いさじ加減」という意味です。適当という言い方もできるけどね(笑)。
 
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現在の髙田さんはタレント活動の他、髙田道場の代表として、全国各地の子どもに身体を動かす楽しさを伝える、アマチュアレスリングを取り入れたDKCというイベントを展開している。2006年から年間10回ほど各地で開催し続けているイベントのコンセプトとは――?
 
 

身体を動かすことの喜びを知ってほしい

 
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 DKCの活動目的は「子どもたちに身体を動かす楽しさをちゃんと知ってもらう」ことですね。現代は子どもが外に出て思いきり遊ぶという体験がしづらい時代。そもそも、街中から空き地が消えるなどして、遊ぶ場所がない。放課後は学習塾へ通う子どもも多い。そんな日常や、少子化の影響で「遊び仲間に困らない」なんて時代ではありません。
 
 僕が子どもの頃は、放課後は友達と集まって、スポーツや身体を動かす遊びを毎日まいにち、日没までやったものです。当然、身体を使って思い切り遊ぶとお腹がすくから晩ご飯はガッツリと、おいしく食べられる。疲れているから夜更かしもせず、布団に飛び込んで朝までぐっすりと眠れる。
 
 子どもの心と身体の成長には、そうした生活の積み重ねが何よりも重要なんです。もちろん勉強も大切ですが、たくさん知識があってもそれを有効に使えなければ全く意味がない。知識を有効活用するには、外で身体を使って頭と心を磨きながら、人との距離感や集団の中での対応力を身に付けるなど、人としての土台を築いておくことが大事。心と身体、両方がバランスよく成長してこそ、勉強したことを正しい方向に使えるようになると思います。そんな人としての土台づくりを少しだけですが、サポートするのが髙田道場であり、DKCなんです。
 
 
 
 

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