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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

働く喜びを積み重ね
自立へと導く就労支援

 

将来を見据えコミュニケーション力も伸ばす

 
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水野 先ほど作業現場を拝見させていただき驚きました。皆さん非常に明るく楽しそうに作業されているところが、とても印象的でしたよ。いろいろな障害を抱える方がいる中で、素敵な雰囲気が醸成されている事業所は、滅多にないと思います。
 
稲見 さすが水野さんですね! そこに気付いていただけて嬉しいです! 利用者の皆様とコミュニケーションがあまり取れていなくて、暗い雰囲気の事業所さんも多いですからね。包装作業一つ取っても袋詰めや計量など多彩な作業があります。各自の適性を見極め、皆様に楽しく取り組んでいただけるように一人ひとり作業を決めているんですよ。
 
水野 さまざまな作業を割り振れるのも、喜多山製菓さんと提携しているメリットですね。
 
稲見 おっしゃる通りです。加えて、一般企業と未提携の事業所だと毎週のように違う作業を行わざるを得ないことが大半なんです。それに対してワークステーションつみ喜では喜多山製菓さんとの提携により継続的に同様の作業を行えます。ですから、各段階の作業に慣れるまで継続してトライしたうえで、確実にステップアップできるんですよ。
 
水野 それはとても良いですね。毎回作業内容が変わると利用者さんも慣れるまで時間も労力もかかりますし心の負担も大きくなってしまいますから、利用者さんたちも成長が実感できて楽しいでしょうね!
 
稲見 ここでは一つの作業を極めることもできますから、利用者様もきっと達成感があると思います。
 
水野 何より、もう一つ感動したのが挨拶です。皆さん「こんにちは!」って大きな声で挨拶してくださり、私も元気をもらえて自然と笑顔になりました。
 
稲見 挨拶やマナーは非常に力を入れている部分です。日々の朝礼でも「おはようございます」「ありがとうございました」と、挨拶の練習を必ず練習していますね。
 
水野 挨拶を重視するのはなぜですか?
 
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稲見 社会とつながるためにはコミュニケーションが必要であり、その入り口である挨拶は最も重要だと考えているからです。将来的に利用者さんは、一人で生きていかなければいけない状況に置かれます。その際、社会に受け入れてもらえる度合いによって生きやすさは格段に変わるはず。ですから、コミュニケーション力も育ててあげたいんですよ。
 
水野 利用者さんの将来をそこまで深く考え、自立できる力を高める施策を実践しているなんて、本当に素晴らしいと思います。事業所の中には、志はあるのに就労支援の軽作業に慣れることだけが目標になってしまっているところも多いと思います。だから、退所後まで見据えてしっかりとケアし必要なスキルを身に着けさせてくれるつみ喜さんは革新的な就労支援事業所だと感じます。
 
稲見 ありがとうございます。利用者様にとって真の意味での就労支援になるよう、作業内容も喜多山製菓のパート従業員さんたちと同じ内容にしているんですよ。
 
水野 「健常者と同じレベルの仕事ができている」という自信や安心感は、自立に向けても大きくプラスに働くでしょうね。