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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

就労継続支援で育む 豊かな心と新たな一歩
株式会社万典/就労継続支援B型事業所 今日もはれた! 代表取締役 中川典久

 
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インタビュアー タージン(タレント)
タージン 京都市山科区にある株式会社万典さんが運営する、就労支援B型事業所の「今日もはれた!」にお邪魔しています。窓から自然光が差し込み、施設名を思い起こすような明るく広々とした空間ですね。
 
中川 ありがとうございます。障害や難病をお持ちの方など、一般企業で働くことが難しい方々に向け、働く場を提供するのが就労継続支援B型という福祉サービスです。当事業所では利用者の皆様が自分たちのペースで、安心して働くことができるような支援を手がけています。Tシャツなどの商品をたたんで袋に入れたり、シールを貼ったりする作業などが中心ですね。またお弁当も販売しており、利用者様が徒歩でお届けする宅配サービスも行っています。
 
タージン お弁当の宅配ですか。珍しいサービスですね。
 
中川 運営会社である株式会社万典が、お弁当の製造・販売をしている会社なんです。私が脱サラをして開業しました。会社員時代、仕事は順調で安定していたものの「商売がしたい」という思いがどこかにあったんです。そんな時に知人から「弁当屋を経営する人が、後を継いでくれる人を探している」と教えてくれたので、すぐに紹介してもらいました。その後は店舗を拡大し、収益を得るために懸命に働いたんです。頑張った分だけ数字も付いてきて、経営も順調でした。
 
タージン そうした中で、福祉事業に参入したのにはどのような経緯があったんですか。
 
中川 ある時から、数字だけを追うことにやりがいを感じなくなっていたんです。そんな時に近所のB型事業所の利用者の方がお客様として弁当を買ってくれ、すごくおいしそうに食べてくれた。その笑顔をみて、誰かを喜ばせるために力になりたいという思いが強くなっていったんです。それで利用者様に温かいお弁当を食べてもらおうと、開所を決意しました。
 
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タージン なるほど。人の役に立つこと、社会に貢献することへの思いが福祉事業に参入する決め手になったわけですね。
 
中川 はい。先日も利用者様のご家族から、嬉しいお話をうかがいました。今までは外出を渋っていた子が、「今日もはれた! のご飯が食べたいから出かけたい」と自ら言うようになったそうです。異業種への挑戦は冒険でもありました。しかし振り返ってみると、あの時チャレンジして本当によかったなと感じています。
 
 
 
 

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